以下は私がCGを描く時の手順の一例です。と言っても毎度気分で描いているので手順もその時次第なんですけども(^^; 実際、紙の上に描いた下絵をアタリとして使うやり方は今回初めてやってます(笑) 従ってあんまり他の人の参考にはなりませんがご了承下さい。使用するソフトはAdobe Photoshop 6.0.1JとMetaCreations Painter 6.0.2J及びCorel Painter7.1J、マシン環境はこちらをご参照下さい。

絵のテーマは「お尻と肩甲骨」です(笑)

まずは下絵。普通はいきなりぺインターでファイルを作ってタブレットで直描きするんですが、今回は紙に描いたものをスキャナで取り込んで下絵にしました。取り込んだ下絵をレイヤーにコピーし、背景の方は消します。下絵レイヤーは合成方法を乗算にします。ここまではフォトショップでの作業です。保存する前に、画像モードはRGBにしておきます(グレースケールでレイヤーの乗ったPSDファイルをぺインターで開くと壊れてしまうので)。描く時の画像サイズは通常は最終的なサイズに対して縦横2倍にしてます。なぜか?縮小すれば粗が目立たなくなるからです(笑) 今回は800×1600で。

ここからぺインターでの作業です。背景は後で描く背景画の基調になる色で塗り潰します。これは手前に来るオブジェクトの色(この絵の場合は女の子の肌色)と区別しやすくするためでもあります。

新規レイヤーを作って、「ペン」ツールの「べた塗り」でざっと色を乗せます。
ぺインターは何が何でも下地の紙のテクスチャを表現しようとするので、フラットな塗りができません。それを避けたい場合には、新規書類を作成して何も描いていない真っ白なところを適当に選択し、テクスチャの取り込みで好きな名前で保存します。こうすると何もない真っ平らなテクスチャが使えます(このやり方って誰に聞いたんだっけ、ゆういちさんだったかな?)。

はみ出した部分を消しながら、ブラシの「筆」を使って、肌の塗りを整えて行きます。この時一番使い勝手がいいのは「はけ状ブラシ」や「水筆」なんですが、ぺインター6だとそれがなくなっちゃってるので、5.5からインポートして使っています。

手前に来る右腕とそれ以外の部分は別々のレイヤーに分けて塗ります。主線を消した後の境界線が綺麗に作れるので。

ペインターは6からレイヤーがフォトショップ互換になったおかげで、レイヤー上にいきなりブラシでオブジェクトが描けるようになりました。いやもしかしたらそれ以前でも出来たのかもしれないんですが、あのフローターというのがどうにも扱いづらくて。ノズルの素材を作るのも5.5まではめちゃめちゃ面倒でやる気がしなかったもんですが、6からは楽々で実に素晴らしいです。

体をあらかた仕上げたら、別レイヤーで髪の毛を塗ります。ブラシは「筆」と「鉛筆」で。これで人物はだいたい出来上がり。裸って楽〜(笑)

下絵レイヤーを外すとこんな感じ。輪郭がおかしかったりジャギーが目立ったりして汚い箇所を修正します。

肌の色がちょっと暗いかなと思ったので、フォトショップに持って行って色相と再度を調整。ぺインターでも一応できるんですが、どうもレタッチ方面の使い勝手ではぺインターは今イチなので。

ぺインターに戻して背景にかかります。「ペン」のべた塗りか何かで適当に波っぽい感じに色を置いていきます。
ここからペインター7を使っていますが、別に意味があるわけではなくて、今頃やっと7をインストールしたからというだけの理由です(^^;

既に使っている人から、ペインター7は重い、と聞いていたのでどんなもんかと思っていましたが、私の印象では6とほとんど変わらないなという感じです。「水彩」がだいぶ変わってしまったのが不評のようですが、私はあれを使わないのであまり関係ありません。以前のブラシもインポートできるようなのでひと安心。ただ、アピアランスを標準のプラチナ以外のものにしているとものすごい不安定になります。システム7のアピアランスが好きだったんですが、やむを得ず外しました…
まあそんなわけで背景の続きです。適当に塗った水面を、「リキッド」でそれっぽく綺麗にしていきます。バリアントは「丸筆」や「流動」がいい感じです。

波打ち際を描いていきます。水面に細かい波が立っている感じは「リキッド」の「マーブルレーキ」で、水しぶきは「鉛筆」と「エアブラシ」で、まあなんかそれ風に見えるように(笑)適当に。

足下のあたりを描き込んでいきます。濡れた砂の感じを出すのが結構難しいのですが、まあ適当に(そればっかりだな)。真面目な話、描く時に方法とか特にはっきり意識してやってなくて、何となくあれこれツールいじりながらぐりぐり塗ってたら出来ちゃった、とか、最初に考えてたのとは違うけどそのまま押し切っちゃった、みたいなのが多いです(^^; そのせいで、自分で割と気に入っててもどうやって描いたのか覚えてない絵が結構あります。これじゃ枚数描いてもあんまり蓄積にならない…
まあとりあえず、ここでぺインターでの作業はおしまい。

仕上げはフォトショップ。背景に、クイックマスクモードで画面中央あたりから縦方向に、手前から奥に向けてグラデーションをかけ、そのまま通常モードにもどって「ぼかし(ガウス)」をかけます。これで一応完成です。どんなもんでしょう。あんまりデジタル臭を感じない仕上がりに見えるといいのですが。

ちなみに、レイヤーはこういう風に重なってます。

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