君に見せたい空の色
君に見せたい空の色
君に見せたい景色がある。
咲きほころぶ梅、散り急ぐ桜、風に舞う花吹雪。
君に見せたい空がある。
抜けるような青、ふんわり浮かぶ白、夜を連れてくる紫。
僕はきっと無力で、君に何をしてやれるかさえわからない。
だけど 伝えたい想いがある。
君に聞かせたい歌がある。
つたない言葉で、下手なピアノで、か細い声で、
君に告げたい愛がある。
不器用な腕で、力一杯抱いた、抱えきれない愛がある。
僕はきっと臆病で、自分が傷つくことすら恐れている。
だけど、止まらない想いがある。
たとえばこんな雨の夜に、風が窓を叩いて、
君がもし、寂しくて震えているなら。
そばにいて、笑いかけてあげたい。
たとえば朝晴れていて、風が鳥の声を運ぶ。
君がもし、それに気づかずにいるなら。
窓を開けて、同じ景色を見せてあげたい。
思いつくのはこんな小さな事。
だけど、これが、心から素直な僕の想い。
いつかきっと、伝えられたら。
君に見せたい景色がある。
いつか同じ土の上で、同じ空を見つめたい。