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ホーム(オマージュ・ゴッホ)>ゴッホの考えた「三幅対」とは?>展示された「三幅対」
昨日(28日)、損保ジャパン東郷青児美術館を訪問した時、残念だったのは、あれだけ議論をかわしたのに、私が正しいと考える「三幅対」について、全く説明がされてませんでした。そのことは、一ゴッホファンの声を全く無視したことになります。そして、名に食わない顔で、都合の良いあの「三幅対」の写真立てまで売っていました。そして、都合が悪いのか、夏(8月)に買ったゴッホ「ひまわり」解説図録(⇒ゴッホの参考書)は、ありませんでした。結局、自分の都合のいいものだけだしていました。
あげくのはてに、作品を観る前に、自分たちの都合の良いように、ビデオまで作成して流していました。唖然としました。こういうビデオです。
まず、画面中に、ゴッホが書簡592に描いたシェーマがでます。下記です。
しばらくして下記に、画像が変わります。
自分たちだけの主張が正しいようにされています。
そこで、一切、直そうとしない損保ジャパン東郷青児美術館に対して、本当にわかりやすいように、私も画像を作成することにしました。しつこいようですが、下記シェーマをもう一度ご覧ください。そうです、ゴッホが書簡592に描いたシェーマです。
向かって左端のシェーマと14本の壷のひまわり(ゴッホ美術館のものの画像)を比較しました。下の画像がそれです。互いに、一致すると思われるひまわりに○をつけてみました。よく一致しているのがわかると思います。
そして、同じ方法で、右端のシェーマと12本のひまわり(フィラデルフィア美術館のものの画像)を比較しました。それが、下の画像です。勿論、一致すると思われるひまわりに○をつけてみました。驚くほどの成果がでました。自分の才能に身震いしました\(^o^)/。
どうですか?見事に一致するでしょう!特に、向かって左端のスケッチは、間違いなくヒマワリの柄の部分(人間だったら首)をあらわしています。14本の背景が黄色のひまわりでは、絶対にこのように一致しません。やはり、このパターンしか、ゴッホがシェーマに描いた「三幅対」はないと思います。専門家がああいった、あの美術館がこうした、ああしたより、そこにあるものに忠実に考える、それが大切なのではないでしょうか?真実の「三幅対」は、やっぱりこれだと思います。
さらに、書簡592の文面に「頭部の黄色とオレンジの色調が黄色の両翼の隣近でいっそう輝きを増すことになる。」と書かれ、原文に「in the wings」とあるのです。左右でひまわりの茎が斜めに延びて、鳥が羽を広げるような感じになる、というのは、どういうことかを下記に示します。
こういう形のことを、ゴッホは考えていたのだと思います(これに関しては、「in the wings」というのが、中央の両脇を指すという言葉も正しい気がします。ただし、その場合にもyellowは、ひまわりを指していると思います。詳しくは、⇒書簡592の和訳をお読みください)。
損保ジャパン東郷青児美術館が取った方法は、あくまで自分の美術館の利益を一番に考えてます。真実を追求するとか、私たち美術館を訪問する人たちのことを考えているとは、到底思えませんでした。