ホーム>コメントしなかったフェルメール作品>聖女プラクセデス
聖女プラクセデス
聖女プラクセデスは、縦102cm×横83cmの作品で、キャンバスに描かれています。この作品は、1969年にフェルメールのものでなかと認定されたものですが、フェルメールのものではないのではないかと議論もされているものです。
また、この作品はフレンツェの画家フェリーチェ・フィケレッリの聖プラクセデスの模写したものでなかと言われています(⇒フェルメールのお勧め本・フェルメール・34ページ)。ふたつの作品の違いは、フェルメールの作品と言われているものには、黄金の十字架が描かれていることです。このことは、フェルメールがカタリーナと結婚した時に、カトリック教徒になったので、こういう絵を描く可能性が示唆されています(⇒フェルメールの生涯)。
聖プラクセデスは、キリスト教徒殉教者の死体を世話したということで、讃えられて紀元後2世紀の乙女です。この絵は、亡くなった人の肉をしぼって血が落ちているところを描いてます(少し、恐ろしい)。左下に殉教者が描かれ、右奥に描かれてのは、姉妹の聖女プデンティアナといわれています。
この絵は、少し残酷なので、あまり好きでありません。ただ、この聖女プラクセデスと眠る女の女主人とは、頭の傾け方など似たところがあるといわれています。
皆さんは、この絵を観てどのように思われますか?
聖女プラクセデス この作品は、ニュー・ジャージー州ブリジストンのバーバラー・ビアセッカ・コレクションにあります。もう一度『フェルメール展』が開かれない限り、私のような庶民は、一生観る機会がないかもしれません。
(2002年11月11日作成)