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画家が、自分が描いた印としてサインするのは、当然のことと思います。そして、嫌がらせでなければ、サインは一つで良いと思います。そうでなければ、私たちが、カードを使った時にも意味がなくなります。
ところが、フェルメールのサインは作品によって、異なります。1番作品に多かったのは下記です。実に13作品は、このサインの形を取っています。
他のサインの形としては、下記ですが、それら全部を合わせても8作品にとどまります。
「デルフトの小道」では、Iがiである。 | ||||
「取り持ち女」では、Mの上の部分に・がつく。 「リュートを弾く女」では、↓でなく,である。 |
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フェルメールの作品を32作品(35作品からダイアナとニンフたち,赤い帽子の女,聖女プラクセデスを除く)とした場合、実に11作品には、サインがわからないか、ないという状態となります(⇒フェルメール論・資料1フェルメール作品一覧)。
このことから、私は、フェルメール自身は、自分のサインにあまり拘りがなかったのではないかと思います。正確に計って描く絵画に比べ、サインはその時の気分のような面があったのではないでしょうか?
ただ、私たちとしては、フェルメールのサインとして、1番憶えておきたいのは、やはり、最初のサインでしょう。