ホームフェルメール作品を観る巡礼の旅スコットランド国立美術館

スコットランド国立美術館

 今まで、順調にフェルメール作品を観て来た、私が始めて、肘鉄をくらったのが、スコットランド国立美術館の『マリアとマルタの家のキリスト』でした。今回の旅行中に一番心配したのは、ダブリンの『手紙を書く女主人と召使い』でした。この作品は、盗難にもあっていたし、morinokumasanからも、「早く観ないと、観れなくなるかもしれませんよ!」と、からかわれていたので、作品を観れた時には、ホッっとしました(それと、始めて思ったより良い作品とは、思いませんでした)。


 24日に『手紙を書く女主人と召使い』を観てからの、私は何か変でした。まだ、エジンバラの『マリアとマルタの家のキリスト』を観ていないのに、終ったような感覚が、自分をおおってました。「あと、ドイツに行けば終わりだな〜。」と本当にそう思っていました。『取らぬ狸の皮算用』をしていました。

マリアとマルタの家のキリスト

 スコットランド国立美術館に、ついたのは午後2時すぎでした。そんなに大きな美術館でないので、普通に観てまわれば、『マリアとマルタの家のキリスト』に会えるだろうと思い、徘徊しました。30分くらい徘徊したのですが、ないので、スタッフの人に尋ねました。「ありません、今グラスコの美術館に貸し出されてます。」


 「嘘でしょう、メールして確認したのに・・・。」「すみません、時々、そうするのです。お互いの美術館のために・・・。」


 地球半周して来たのに、それはないだろう・・・。ショップで、グッズを買って、そとに出ました。「グラスコまで、行くか、あきらめるか。」決断の時でした。雨が沢山降っていました。傘は持っていたけど、いますぐに動かない方が良いみたいでした。娘がカッパを着て、それを見た、スタッフの人が珍しそうに、話かけて来ました。娘は、話された内容が判っているのか、いないのか、ともかく応答しています。何が楽しいのか、わからないのですが、二人とも楽しそうです。


 それを、見てた私は、残りの時間、エジンバラで過ごすことに決めました。「また、来れば良い。」そう判断したのです。15分で、気分を切り替えました。気分転換は早い方です。そうでなければ、手術とかできないし、診察もできません。『マリアとマルタの家のキリスト』は、観れませんでしたが、祭りを楽しめました。エジンバラの町は、少し海の香りがして、大きなお城のある、本当に素敵な町でした。

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