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日本の灯台50選 大 瀬 埼 灯 台 |
大瀬埼灯台は、長崎県西部にある五島列島福江島の南西端にある灯台です。大瀬崎一帯は延長約20キロ、高さ100〜150メートルの大海食崖が形成され、雄大な景観を形成しています。
この辺りは、古くから日本と大陸とを結ぶ交通の要所で、8世紀頃の遣唐使船はこの沖を通り、中国に向かいました。三井楽は遣唐使船が清水を補給する最後の寄港地でした。しかしまた、多くの遣唐使船が遭難しました。このため、天智天皇の時代の664年、遣唐使船の目標とするため、防人に昼は烽火をあげ、夜はかがり火を焚かせたのが灯台の始めとされています。 このように昔からの交通の要所であった五島でしたが、大瀬崎に灯台が着工されたのは1876年(明治9年)でした。イギリス人技師、R.H.ブラントンの設計によるといわれる、フレネル閃光レンズを有する円形鉄造の灯台で、総工費33,267円をかけて、1879年(明治12年)12月15日に完成し、点灯を始めました。現在の灯台は、1971年(昭和46年)3月にコンクリート造りに建て替えられたもので、光度は200万カンデラ、光達距離43.5キロのビーコン式灯台です。 大瀬崎の山頂にあった無線電信所は、日露戦争で日本海海戦の端緒となった信濃丸の「敵艦見ゆ」の第1報を受信した歴史があり、地元では電波山と呼んでいます。第2次世界大戦末期の1945年(昭和20年)8月7日薄暮には、アメリカ軍潜水艦から約20分にわたる艦砲射撃をうけました。 |
大瀬崎灯台 | 90センチビーコンレンズ |
所在地 | 長崎県南松浦郡玉之浦町 |
位 置 | 北緯 32度36分34秒、 東経128度36分08秒 |
塗色構造 | 白色円形コンクリート造 |
等 級 | 無 等 |
灯 質 | 単閃白光毎10秒に1閃光 |
光 度 | 2,000,000カンデラ |
光達距離 | 23.5海里(43.5キロメートル) |
灯 高 | (水面上)83メートル
(基礎上)13メートル |
交 通 | 福江から中須までバス 約1時間20分 |