第八節:伝説の室蘭リベンジ、6年越しの夢今叶う。

<8月27日(日)天気:晴れ>
旅程:千歳→(輪行)→室蘭→(輪行)→千歳

 いよいよやってきた室蘭リベンジ、何せ2000年の夏に室蘭で苦しんで以来、いつかココに戻ってくるぞと誓って、今回函館〜札幌間を走りぬけたときも雨に降られ、もうこの街は俺を受け入れないつもりか?と思っていたのだが、こうしてSきっぷにて突然室蘭入りするという暴挙(いやこれがチャリダーの利点だ)に出ることで、見事晴れの日と室蘭入りを合わせることが出来たのである。
6時起床で、千歳のキャンプ場を出発したのが7時半。朝ごはんにクロワッサンと青りんごカツゲンを食べたのだが、これが(っていうか一日越しのカツゲンが)かなり腹にダメージを与えたらしく、ちょっと大変だったために出発が遅れたのだ(笑)
えぇ、ちなみに一度5時前にも起きたのですがね、その時も特に目覚ましとか使わずにふと目が覚めただけですからね、またすぐに寝ちゃったんですけど。
キャンプ場から南千歳駅(昨日買ったSきっぷだと、千歳から乗ると、千歳〜南千歳間の料金が必要になる)までは近いもので、僅か15分(本当に便利なキャンプ場だ)。5分で輪行(だって荷物ないし)して、8:00発の函館行き『北斗4号』に乗り込む。これで東室蘭まで行って、そこで普通列車に乗り換えて室蘭に向かうわけだ。
特急の車内、懐かしい景色が流れてゆく。特にひたすら走った苫小牧〜登別間の道路と併走する辺りは、あぁ、あそこで休憩したなぁ、なんてちょっと感慨にも浸る。そうこうしているうちに南千歳から1時間かからないうちに、東室蘭到着(8:56着)。普通列車(9:08発)に乗り換えて室蘭へ。
ちょっとみえにくいかもしれないが、左が室蘭案内図。真ん中の方の赤い場所辺りが室蘭駅である。で、一番下のとんがってるところ辺りが地球岬、一番上には白鳥大橋、室蘭駅と白鳥大橋の中間辺りに測量山があり、一番右には東室蘭駅がある。位置関係はそんな感じ。
ま、ず、は。
天気の良いうちに地球岬にいかねばならぬ。
ってか、地球岬と測量山は必須事項。しかしながらこれがどっちも山の上(いや岬は崖の上)ってことで、UP必至、帰りはDOWNというなんとも征服感溢れる場所である(←プラス思考)。
ってわけで愛車を駆っていざ地球岬。
大型車不可の道をひょいひょいと登る。何せ今日は荷物がないから、多少の坂なら屁でもない。っても、この地球岬までの道はかなりの登り坂。これは荷物ありなら確実にへこたれてたなぁ。室蘭はリベンジで来て正解だったか!!
実質駅から3km程度なので、歩こうと思えば歩ける距離だし、実際歩いてきていた人も多くいた(歩く際は手前の母恋駅から歩きましょう)。が、輪駆はきっちり愛車で登頂成功。いよいよ…念願の地球岬である。
えぇ、そりゃもうね、これは来た甲斐ありだな、と真剣に思いましたよ。
何せ今日は天気が良いから、今まで見たくてもみられなかった噴火湾の向こう側(用は森、鹿部、駒ケ岳など)もバッチリ見えるし、視界も良好、水平線を見て『地球は丸いなー』なんてお約束の台詞を(心の中で)吐いてみたり、これまた北の方を見れば有珠山、昭和新山に羊蹄山まで見えるという伝説的な視界の良さ。
もうね、この時点でホントお腹一杯なんですよ。
で、いつまでもいてられそうなそんな感じ。
実際50分は居ました。居すぎっちゃ居すぎ。
え、で、どんな景色かって?
いやまぁ、実際行ってもらうのが一番なんですけどね。
ココはやっぱり地理学科、輪駆ですよ。
地理学科撮りしてきた写真(注:地理学科撮りってのは、要はカメラを固定して角度を変えながら写真撮って、擬似パノラマ写真を作成することなのだ)がありますからね、それ、加工してUPしておきましたよ。Web用なんで少し画質は落ちますけど、どうぞ。

コチラからどうぞ
(戻る際はブラウザの『戻る』ボタンでお願いします)

はい、こんな感じ。
ね、行ってみたいでしょ??写真だと少し分かりにくいけど、噴火湾の向こうもきっちり写ってますからね。いやいやいやいやいいもの見たよ。
そんな訳で地球岬を離れ、母恋まで一気に下って(いい下りでした)再び室蘭駅へ。次は測量山…だけど、ちょっとその前に室蘭市街をふらふら。あ、そういや駅着いた時に郵便局で昨日書いた葉書を出したんでした。室蘭はクジラの街だから、風景印にもクジラがデザインされてます。
で、バスターミナルや観光案内所も兼ねた旧室蘭駅舎へ。ここで室蘭の絵葉書を購入したのだが…写真はよさげだったんだけど、実際がプリンタで出力したような奴だったからちょっと残念。
でも、室蘭のマスコット(クジラ。カントリーサインになってます)のシールとかおまけでもらちゃったから嬉しい♪
そしていよいよ測量山へ。観光案内所の人からも「登るよ」と言われてはいたが…まぁ、所詮は標高200m(実際は199.4m)ですからね、登るってもたかが知れてますよ。ってわけで、一気に登りきって来ました測量山。なんか山にいっぱい立ってるのはTV局のアンテナです、TVH,Uhb,STV,NHK,HTBと入り口が並んでいるけど、一番良い場所を牛耳っていたのはやはりSTVかな?後でお見せする写真取った場所が、STVのアンテナのところにある展望台からだったし。さすがSTVですね。
そして、もう一度似たような…地理学科撮りで。
今度は測量山から東、北の方角にかけて…
だから、室蘭の市街地、新日鐵工場、白鳥大橋に昭和新山、有珠山、羊蹄山なんかが見られますよ。
これもWeb用なんで少し画質は落ちますけど、どうぞ。

コチラからどうぞ
(戻る際はブラウザの『戻る』ボタンでお願いします)

はい、こんな感じ。
いやぁ、ホント絶景ですよ。
もうね、ここも30分は軽く居たなぁ。ちょうどメールとかも来てたので、良い風景見ながらメールとかしてたし(おすそ分け…もしましたね、確か)。

んで、測量山を離れて今度は海沿いに北上して白鳥大橋を目指す。と言ってもこの道がなかなかの曲者で、下りダートあり。いやいや下りダートほど恐いものはないからね、チャリダーにとって。もうそれこそいきなり不意に「こぶ」に突っ込んだ時なんて「終わった!!」って思うもの。
半泣きになりながらダートを下ったり、地味なUPDOWNを乗り越えたりしながら、色々見所的な場所を越えて(マスイチ浜(上写真左)とか、銀屏風とか…)で、絵鞆岬(上写真右)に到着。白鳥大橋までもうちょっと。
白鳥大橋に着く前に、イルカ&クジラウォッチング船(もっと格好良い名前付いてるはず)とかあったのだが、さすがにそれは妻と子どもが…ってことでちょっと見学だけしてスルーして、白鳥大橋記念館(道の駅)前にも白鳥大橋は来たけれど、その時も天気が悪かったので、これだけ晴れた白鳥大橋をみるのは初めて。いやいや、来て良かったよ、ホント。
で、道の駅のすぐそばに屋台村があったので、そこで昼食。やきとり丼を食べるのだが…室蘭もやきとりの街です。とはいっても、鳥じゃありません、函館のステータス、ハセガワストアのやきとり弁当と同じく、豚串です、豚の炭火焼。なんでこういう風になっちゃったんでしょうね?ううむ。
ってことで、久々のハセストライクな(笑)やきとり丼を堪能した後、ちょっと甘いものってことで、ちっちゃな牛乳瓶みたいな入れ物に入ったレアチーズを食べる。レアチーズ好き♪たまらん。
その後も、展望台を二つ巡って(白鳥大橋の写真はその展望台からのもの、道の駅からのは少し遠いんだよね、距離が)、再び室蘭駅へ。この時点で14時過ぎである。時刻表を睨み付け、あんまり日が暮れすぎてしまうとしんどいな、と言うことで、帰りの列車を16:37室蘭駅発の『すずらん7号』にするのだが、まだ2時間位ある…
折角来たのだから、もっと堪能したいぞ、ってことで、ここは一念発起、一度東室蘭の方まで行って、観光道路(上の地図でいう東室蘭から地球岬までグネグネ曲がって走っている白い道)を走っちゃおうと言うことになる。
となれば善は急げ。先ずは√37(下道)を走って輪西駅まで、でも、高架道路や緑地帯が邪魔で鉄工所はまったくもって見えない、高架道路が走れない自転車の欠点か…
そこから、先ずは潮見公園を目指して登坂、これ、かなり辛い…でも距離は短いので難なく登る。登った先は高台の気持ちよい場所。左の写真(は、もう少し走った場所だが)景色はいいね♪海のほうも良く見えるし。
潮見公園も展望台に登り(公園からちょっと歩くの、まあ自転車で登ったけど)、そこからは気合を入れていざ観光道路…とおもったら、この道、拍子抜けする位快走路でした(笑)グネグネ曲がってるのは、要するに標高の同じ場所に道を通しているからであって、UPDOWN殆ど無しの狭い道がずーっと続くっていうだけ。
だから予想以上にサクサク進む。で、気がついたら地球岬もすぐそこのトッカリショ浜、そして母恋に下りる際分かれ道として通った金屏風とか、サクサク通ってもう戻ってきちゃったよ、地球岬。
本日二度目の地球岬は…うん、午前中のほうが確実に良かった。
やっぱり朝に行って正解だったな、やはり善は急げ、悪も急げ。
と言うわけで、ひたすらグルグル室蘭を堪能しまくった。
後は夜の部、やきとり屋で軽く一杯…
ってのは、またいつか妻(か、彼女)と来た時にでもしようじゃないのさ。
心残りを作っておくことも、旅行の重要なポイントですよ。
だって、また来たくなるってイイコトじゃないですか。
でもって、最初通った道をぐーんと下って室蘭駅へ10分かからずに下る、さすがさすが。ちょうど16時前に駅に着きました、見事なまでに想定通りだったってことは、観光道路の道が悪かったらどうなっていたんだろう…!?
輪行、6分で仕上げ、改札の時間まではのんびり過ごす。
16:37に千歳を出た列車は17:49に南千歳に着き、そこから輪行して18時。ちなみに今日の千歳の日没は18:19頃。キャンプ場に戻るうちに日没を迎えちゃうな…
洗濯をしなければならないので、警察署に行ってコインランドリーを聞く。結構キャンプ場に近いところに一件あるみたい、助かった。とはいえ、今日洗濯すると、洗濯途中に着る服がないので…100均に行って安いTシャツ&トランクス購入。そこから洗濯物を取りに慌ててキャンプ場に戻る。もうとっくに日没は過ぎ、キャンプ場に着いたのが18:40。
でも、も一つだけやりたいことがあったんだ。
ちょうど運良く南国に逃亡した娘が居たので、メールを一通。
『こっちは日没だけど、そっちはどんな感じだい〜』
ったらその直後に『Darlin'my home』ですよ。いやいやいやいや、あの時はねぇ、あまりに急いでいたけど、ホント嬉しかったです。旅行中って本当に電源確保で泣きそうになるから、よっぽど運が良くないと電話とか出られないんですけど(要は、基本的に電源切りっぱなし)、あの時はホントにメールした直後でしたからね。
そんな訳で、洗濯の準備しながら(雰囲気ねぇなぁ)もうすっかり日没の北海道、千歳と、まだ日も登っている沖縄、那覇(だよな?)で、バカ同士の会話。むかーしのNTTのCMか何かで同じようなことやってて、一度やってみたかったんです(笑)
日本は狭い狭いっつーけど、千歳と那覇ならそれこそ2,000km位は離れてるので、今回のツアー総走行距離でも着かないほどの距離ですよ。そりゃ、太陽の見え方だって違います。日本は広いね。そういうのを改めて実感した一瞬でした。ホント、電話ありがと。

 で、そっからは大慌てで洗濯(コインランドリーのおばちゃん良い人でした、千歳で洗濯するならオススメの場所です)、その途中に買物、で、洗濯終了後に戻って夕食(蚊が多いので自炊は諦めつつあるダメ人間)をテントの中で食べて、風呂へ。
風呂上りにマキイチ宛に葉書を書く…この頃にはすっかり皆様UPすることが当たり前になっていて、旅先からそれ見ては一人癒されてました。特に、まとめてくれていた聖哉さんには、ほんと感謝感激です。
22時頃、ようやく長い一日が終わるのでした…しかし、良い一日だった。

今日の走行記録
走行時間4:05:44走行距離69.01km
最高速度59.9km/h平均速度16.8km/h


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