太りにくい体作り

・太り難い体とはどんな体?
私たちの体は絶えず、皮膚や骨・筋肉などを維持する為に食事から取るエネルギーを燃焼し成り立っています。つまり何もしないでもエネルギーを消費している訳ですが、この何もしてない状態でもエネルギーを効率よく消費できる体を太り難い体と言います。

※基礎代謝量の多い体

・痩せてる人と太っている人の違い
特に普通の食事をしているのに太っていたり痩せていたりする方達がいて違いがありますが、これは普段から脂肪が燃焼されるような身体的構造(特性?)と言うのがあり、遺伝的な要因で体質的に脂肪を燃焼するような方というのがいます。では遺伝的にそのような能力を持ち合わせてない方達はどうなるのかと言うとすこし難しい問題かと思います。

・筋肉の活性化と筋肉量の増加
太りにくくなるにはどうしたら良いかですが、一番好ましいのが筋肉の活性化と筋肉量の増加です。これは適度な運動や生活習慣で補えます、筋肉が活性化していると何もしないで要る時のエネルギーの消費量が高くなります。

・運動について
運動と言っても色々ありますが、大きく分けると有酸素系と無酸素系があります。

有酸素運動:ウォーキング、ジョギングの様な長時間に渡って呼吸をしながら行う物
無酸素運動:短距離走、重量挙げの様な呼吸をせずに行う物

有酸素系が体の脂肪を燃焼しやすくし、無酸素系が筋肉量の増加をする働きをします。ですので、「太り難い体作り」と言えば有酸素系の運動をお薦めします、歩く機会があれば積極的に歩きましょう。

■自宅で簡単に出来お薦めの運動 (回数は目安ですので、個々の体力に合わせて無理の無い続けられる範囲で行うと良いでしょう。また、あくまでも健康な方にお薦めしています。)

膝を着いた腕立て伏せ・・・本来、腕立て伏せとはつま先を支点にして行いますが、体重が増えてしまった方などでは、非常に負担が大きいですし、出来たとしても然程回数が出来ないはずですので、膝を着いた状態で10〜20回行うと良いと思います(胸筋、上腕三頭筋)
ポイント・・・腕を開き目で行うと胸の筋肉が鍛えられ、狭い目に行うと腕の筋肉が鍛えられます。

膝の屈伸・・・イメージとしては和式便所に座って、それから立つ、と言う動作を何回か繰り返します(スクワットと呼ばれる、10〜20回)、この動作が辛い方は、始めは何かにつかまりながらでも良いです(大腿筋)
ポイント・・・完全に下までしゃがむ動作は膝に負担が掛かると言われています。大体、足が90度位曲がる状態までで良い。但し、この場合は楽なので回数を増やす。柔軟性を高める為に事前に膝の屈伸や膝回しを行う。

腹筋・・・仰向けに寝て膝を曲げ、足を何かで固定してお腹の力で上体を起こす、これを10〜20回

手の平を胸の前で合わせ10秒前後、強く押し付ける(胸筋、三角筋)
仰向けに寝て足を10〜30秒前後上げる(腹筋)
上の状態で横に寝て10〜30秒前後足を上げる、左右両方行う(横腹部・でん部)
普通に立った状態でかかとを床に付け、つま先立ちにする動作を30〜40回ほど(フクラハギの筋肉)
ひざを曲げ座った状態で足をまっすぐ伸ばし、伸ばし切った所で数秒おき戻す、この動作を数回繰り返す、馴れたら足首に2〜3kg程度のオモリを付けてやるのも良い(大腿筋)

※アイソメトリック法:一定の時間(約7秒間)、筋肉を緊張させると筋肉が発達する

普段運動をしない方は、毎日この様な動作をするだけでも全身の筋肉は通常より活性された状態になりますので、是非生活に取り入れてみて下さい。但し、この程度の運動では痩せる程のエネルギー消費は望めませんので、更に30分以上のウォーキング等の有酸素運動(週に2〜3回、2日おきを目安)を織り交ぜる事でダイエット効果は更に上がると思われます。

○ダイエットに効果的なウォーキング方法・・・普段の歩行より5cm歩幅を広くして歩く。通常より意識して歩幅を広くすれば良いだけです、これによって日常生活では使われなかった筋肉が刺激され、お腹がヘコミ、心肺機能が強化され、新陳代謝が活性化するというデータが数多くあります。

※オーバートレーニング・・・普通に運動を楽しんでいる程度の方は、なる事は少ないのですが、プロスポーツ選手や本格的にスポーツを生活に取り入れている方は陥りやすい症状です。自分の能力以上の運動を行う事でエネルギー等を必要以上に消耗してしまう状態。脂肪がエネルギーとして利用されるなら良いのですが、オーバートレーニングになると筋肉が消耗され骨も消耗される事がある。当然、人間の体には回復作用があるので休めば回復するのですが、トレーニングの効率を下げる事になるので、スポーツ選手の世界では注意しなければならない事になっている。ダイエットにおいてはダイエットの効果を縮小する事になり兼ねない訳です。

※ボディウエイト(自重)によるトレーニングが安全・・・運動の為にダンベルやバーベル、スポーツクラブにある色々な器具を使用する方は多いと思いますが、器具を使った負荷トレーニングは慣れてくると負荷を大きくしたり無理を出来るようになる為、身体に必要以上の負担がかかる場合が多い。正しい知識や経験を持つ方が行うのでしたら問題は無いと思うのですが、そうでない場合は逆効果になる場合もあります。やはり、安全で無理の無い運動とはボディウエイト(自分の体重)を使った運動(具体的には「腕立て伏せ・スクワット・ランニング・ウォーキング」等)ではないか、、、と思います。

重要な運動

体には無数の筋肉があります。意識して動かす事が出来ない関節や内臓の筋肉など様々ですが、当然、大きな筋肉の方が消費カロリーも高い為に大きな筋肉を活発化させる事が太り難い体作りの基本となります。体の中で一番大きな筋肉と言えば、やはり足の筋肉な訳ですが、その中でも大腿部という太ももの部分が一番大きいと言われています。

効果的な運動・・・自転車、歩く、が一番手軽なようです。お勧めなのが「階段降り」、階段て上る方が疲れるんですが実は降りるときの方が筋肉への負荷は高くなっていて、足の運動には最適な様です。

速筋と遅筋の役割とダイエットとの関わり

筋肉は用途によって使い分けられる部分があり、大きく分けると速筋と遅筋と言う物に別ける事が出来ます。

速筋・・・白筋とも呼ばれる、瞬間的に大きな力を出す時に利用される、短距離走・重量挙げなど。

遅筋・・・赤筋とも呼ばれる、持久的な動作に利用される、長距離走や私生活など、下半身に多い。

この速筋と遅筋の比率は遺伝的にある程度、生まれた時から決まっています。自分は長距離より短距離の方が得意だ、周りの人たちより力がある方だという方は、大抵速筋が多い方のようです。その逆なら遅筋が多い方になります。脂肪の燃焼効率が良い筋肉とは遅筋の事で私生活でも絶えず脂肪を燃焼し続けてくれます。つまり太らない体質と言うのは、この遅筋が遺伝的に多くあり、活発な状態にある人の事のようです。

遺伝的に少ない人でも、活発な状態にする事で脂肪を燃焼しやすい体質にする事は可能だそうですので、是非頑張ってみて下さい。方法としては上記のアイソメトリック方が効果があるようですし、筋肉が痛くならない程度の運動を続ける事が良いと言われています。また遅筋は筋肉の奥の方にあり下半身に多くあります。

魚で説明しますと、絶えず泳ぎ続けるマグロは身が赤いですよね? これは遅筋で出来ている為。また、ほとんど海底に停止して餌などを取る時にだけ俊敏に動くヒラメやカレイ、これらは身が白いです、これは速筋で出来た魚な訳です。

○ピンク筋・・・近年、白筋と赤筋の他にピンク筋という性質の筋肉が存在する事が分かりました。これは瞬発力の白筋と持久力の赤筋の中間に属する性質の筋肉です。脂肪の燃焼効率は赤筋より高く、このピンク筋を活性化すればダイエットに大きく役立つと言う事が分かりました。

ピンク筋の活性方法・・・呼吸をしながら30回くらい繰り返して行える運動がピンク筋が最も使われる運動である。数字にして30%程度の筋力を使う運動がピンク筋活性化に繋がる。適切な運動方法を行っていれば白筋もピンク筋になる。

「手軽に出来る具体的なピンク筋活性化運動方法」(TBS健康情報番組紹介)
いらなくなったストッキングを2本用意
2本とも股の部分で切り、1本を中に通して2重にする
この2本の先端部をしっかりと結び、2本をねじりながらねじり終わったら逆側もしっかり結ぶ
これで事実上、4本が重なった事になり、これを運動の抵抗として使います

出来上がった物を後ろに回し両端を手で持ち前に押す(立った状態での腕立伏せ状態・二の腕が引き締まります)、前に持ち左右に広げる(背中が引き締まります)、他にも工夫して別の動作で別の筋肉を動かす事も出来ます。

注意・・・呼吸は押しながら吐き、引きながら吸う、頑張りすぎたり必要以上に力むと、白筋を鍛える事になってしまうので注意。

脂肪細胞の数

脂肪細胞の数とは、人それぞれ決まっていて、この細胞の数が少なければ太るメカニズムが細胞がエネルギーを蓄積する事で脂肪細胞が大きくなるだけですので蓄える数が少なければ太りにくくやせ難いですし、脂肪細胞が多ければ太りやすい痩せ難い体質になると考えられています。

この細胞の数は、一生のうちに3回増える時期があり、減らしたりする事は不可能です。

1.胎児期(特に妊娠後3ヶ月)
2.乳児期(生後一年、特に初めの1ヶ月)
3.思春期(成長期?)

体を柔軟にする

体の柔らかさとは単に筋肉の伸びが良いと言うだけで、体の柔らかい人と硬い人で間接などには差は無いと言われています。つまり硬い人でも日々の努力で柔らかくなると言う事です。

硬い筋肉は血流が悪く、それだけで新陳代謝や基礎代謝を下げ太りやすく痩せにくい体質になります。また不健康でもあり、放置しておけば何かしらの障害が出る可能性も高くなります。

筋肉は日々、適度に使わなければ衰退する特性がありますので、1日1〜2回のストレッチをする事はお勧めします。

ストレッチの方法は色々あると思いますが、学校の準備体操(ラジオ体操?)などでやった事を自宅でやれば良いと思います。また反動をつけずに筋肉を伸ばしていく事を意識して行うと良いでしょう。


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