ライブスチームの運転


195. 倶楽部のメンバー宅訪問  (その14)  (H29.8.5掲載)

  (その13の続きです)

C12形蒸気機関車
C12
C12を下から見上げてみます。国鉄機のなかでは小型機ですが、力強そうです。


C12
このC12には、 走行距離計)が付いています。


C12
走行距離計をアップしてみます。これまでの走行距離は、46.4Kmのようです。 実機の場合、速度計は付いていますが、走行距離計も付いているのでしょうか? また、速度計は、実機では、動輪や従輪の回転運動を伝達して、指針表示していますので、 この走行距離計も、おそらく車輪の回転運動をもとにしているものと思われます。 ちなみに、私は乗用台車に速度計を付けており、 速度や走行距離などを表示しますが(21.速度計  (H27.12.5掲載)を参照してください)、 やはり、乗用台車の車輪の回転運動が、もとになっています。


C12
シリンダー排水弁です。シリンダーの前後に付いています。 真ん中の弁も、最近までシリンダー排水弁だと思っていましたが、そうではなく、 蒸気室排水弁です。運転室内にあるレバー(作用テコ)を操作すると、 3つある弁は同時に開閉します。前後のシリンダー排水弁からは交互に排出しますが、真ん中の蒸気室排水弁からはピストンの位置に関わらず、 開操作中、常に排出することになると思われます。今度、じっくりと見てみます。


C12
シリンダー排水弁をアップしてみます。 開閉棒()を前後動させることにより、弁が開閉します。 写真をよく見ると、弁が開閉棒()の幅の広い位置にありますので、 弁が開いている状態だと思われます。私も機関車の保管時は、 シリンダー排水弁は状態にしています。


C12
 蒸気室空気弁です。蒸気室の横に設置されています。 実機において、絶気運転時、煙室内の煙などをシリンダーや蒸気室内に吸い込むのを防止するため、 外気をこの弁から蒸気室へ吸い込みます。 シリンダー排水弁は機関士が開閉操作するのに対し、蒸気室空気弁は自動的に開閉します。 給気運転(力行)時は蒸気圧により閉まり、絶気運転になると蒸気室内は低圧になって、弁が開く仕組みのようです。 このC12においても、実機通りに動作するのでしょうか?。
 なお、絶気運転時には、実機では、もう一つ大事な機器があります。それは、バイパス装置です。 絶気運転時でもシリンダーは前後動を繰り返しますので、その前後動をスムーズにし、かつ、 煙室内の煙をシリンダーや蒸気室内に吸い込まないようにするため、シリンダーの前と後ろをつなぐ装置です。 さすがに、このクラスの模型では、バイパス装置は設置されていないのではないでしょうか。 なお、実機において、バイパス装置を要するのは、ピストンバルブの場合であって、スライドバルブ(滑り弁)の場合は不要のようですので、 模型(ライブスチーム)においても、 ”スライドバルブの場合は、バイパス装置は、そもそも不要”、 ということになると思います。


C12
第1動輪です。どっりとして逞しく感じます。


C12
C12を下から見てみます。は、 何でしょうか。動輪軸箱へ給油するためのチューブのように見えますが。


C12
こちらは()は、 何でしょうか。軸動ポンプへの送水管のように思われますが。


C12
は、エキセントリックタンブラーのように見えますが・・・。


C12
エキセントリック()は、動輪軸に偏心して付けられており、 軸の回転運動を前後動に換えて、軸動ポンプを駆動します。なお、軸動ポンプは、ライブスチームでは一般的な給水方法ですが、 実機には存在しないものです。


C12
内は、灰箱です。


 訪問中は、オーナーさまとの機関車談義、模型談義の連続で、 同じ趣味の方と過ごす時間は、瞬く間にすぎ、帰宅時間になってしまいました。 訪問中のみならず帰宅後も、興奮冷めやらぬほどの強烈な印象を受けました。 なお、いずれは、火を入れ走行している、”C563”と”C124”の姿を見てみたいと思っています。 そして、C56とC12は、タンク機かテンダー機かの違いであって、基本仕様は同じで、共通部品が多々ありますので、 運転操作上の相違点を確かめてみたいと思います。 オーナーさま、貴重な蒸気機関車を拝見させていただきまして、ありがとうございました。
 


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