(その13の続きです) C12形蒸気機関車
C12を下から見上げてみます。国鉄機のなかでは小型機ですが、力強そうです。 このC12には、
走行距離計(□)が付いています。 走行距離計をアップしてみます。これまでの走行距離は、46.4Kmのようです。
実機の場合、速度計は付いていますが、走行距離計も付いているのでしょうか?
また、速度計は、実機では、動輪や従輪の回転運動を伝達して、指針表示していますので、
この走行距離計も、おそらく車輪の回転運動をもとにしているものと思われます。
ちなみに、私は乗用台車に速度計を付けており、
速度や走行距離などを表示しますが(21.速度計 (H27.12.5掲載)を参照してください)、
やはり、乗用台車の車輪の回転運動が、もとになっています。 シリンダー排水弁です。シリンダーの前後に付いています。
真ん中の弁も、最近までシリンダー排水弁だと思っていましたが、そうではなく、
蒸気室排水弁です。運転室内にあるレバー(作用テコ)を操作すると、
3つある弁は同時に開閉します。前後のシリンダー排水弁からは交互に排出しますが、真ん中の蒸気室排水弁からはピストンの位置に関わらず、
開操作中、常に排出することになると思われます。今度、じっくりと見てみます。 シリンダー排水弁をアップしてみます。
開閉棒(←)を前後動させることにより、弁が開閉します。
写真をよく見ると、弁が開閉棒(←)の幅の広い位置にありますので、
弁が開いている状態だと思われます。私も機関車の保管時は、
シリンダー排水弁は開状態にしています。 蒸気室空気弁です。蒸気室の横に設置されています。 実機において、絶気運転時、煙室内の煙などをシリンダーや蒸気室内に吸い込むのを防止するため、 外気をこの弁から蒸気室へ吸い込みます。 シリンダー排水弁は機関士が開閉操作するのに対し、蒸気室空気弁は自動的に開閉します。 給気運転(力行)時は蒸気圧により閉まり、絶気運転になると蒸気室内は低圧になって、弁が開く仕組みのようです。 このC12においても、実機通りに動作するのでしょうか?。 なお、絶気運転時には、実機では、もう一つ大事な機器があります。それは、バイパス装置です。 絶気運転時でもシリンダーは前後動を繰り返しますので、その前後動をスムーズにし、かつ、 煙室内の煙をシリンダーや蒸気室内に吸い込まないようにするため、シリンダーの前と後ろをつなぐ装置です。 さすがに、このクラスの模型では、バイパス装置は設置されていないのではないでしょうか。 なお、実機において、バイパス装置を要するのは、ピストンバルブの場合であって、スライドバルブ(滑り弁)の場合は不要のようですので、 模型(ライブスチーム)においても、 ”スライドバルブの場合は、バイパス装置は、そもそも不要”、 ということになると思います。 第1動輪です。どっりとして逞しく感じます。 C12を下から見てみます。↓と↑は、
何でしょうか。動輪軸箱へ給油するためのチューブのように見えますが。 こちらは(←)は、
何でしょうか。軸動ポンプへの送水管のように思われますが。 →は、エキセントリックタンブラーのように見えますが・・・。 エキセントリック(□)は、動輪軸に偏心して付けられており、
軸の回転運動を前後動に換えて、軸動ポンプを駆動します。なお、軸動ポンプは、ライブスチームでは一般的な給水方法ですが、
実機には存在しないものです。 □内は、灰箱です。 訪問中は、オーナーさまとの機関車談義、模型談義の連続で、 同じ趣味の方と過ごす時間は、瞬く間にすぎ、帰宅時間になってしまいました。 訪問中のみならず帰宅後も、興奮冷めやらぬほどの強烈な印象を受けました。 なお、いずれは、火を入れ走行している、”C563”と”C124”の姿を見てみたいと思っています。 そして、C56とC12は、タンク機かテンダー機かの違いであって、基本仕様は同じで、共通部品が多々ありますので、 運転操作上の相違点を確かめてみたいと思います。 オーナーさま、貴重な蒸気機関車を拝見させていただきまして、ありがとうございました。 |