(その1の続きです) オーナーさまが走行に向けて、準備を進めておられます。
左手に持っておられるのは、コンプレッサーから圧縮空気を機関車に取り込むホースです。
スチームアップ時、通風を得るため電動ブロアを使うことが多いですが、オーナーさまは、
電動ブロアの代わりに、圧縮空気を機関車のボイラー内に取り込み、ブロアバルブを開いて、
通風を効かせるのです。 圧縮空気は、↓ → ↑の順に機関車に送られます。 前の写真の↑が、
ここ(←)です。ここから機関車に圧縮空気を取込みます。
ここは、ハンドポンプから送られてきた水の接続箇所で、コンプレッサーからのホースに付け替えるだけで、
機関車には、何ら機器等を追加しなくてもよいことが利点です。 コンプレッサーから送られてきた、圧縮空気は、↑ ↑を通って、
この逆止弁(□内)からボイラーの中に送り込まれます。 こちらは、5インチゲージのC12のスチームアップ時の写真です。 非公式側最後部から圧縮空気を取り込んでいます(→)。 ボイラーの中に送り込んでいるのではなく、通風管(運転室内のブロアバルブから、煙室内のブロアに至るまでの配管)に取り込む方式です。 圧縮空気をボイラーの中に取り込む方式では、圧縮空気によりボイラー圧力計が振れるので(圧縮空気の圧力を指す)、 スチームアップにより、蒸気圧が0.0MPaから徐々に上がっていくことが確認困難ですが、こちらの場合は、 電動ブロア使用時と同様に、ボイラー蒸気圧の上昇状況が確認できる利点があります。 ブロアバルブを閉め、圧縮空気の取り込み用バルブを開けておいて、 コンプレッサーを始動します。 煙室内のブロア(通風器)から圧縮空気が噴き出て、通風を効かせます。 〇本テーマのボールドウィンB1リアータンク → 圧縮空気をボイラーの中に取り込んでから、ブロアに送る方式 <圧縮空気の流れ> コンプレッサー → 取入れ口 → 逆止弁 → ボイラー → ブロアバルブ(開く) → 通風管 → ブロア(通風器)から噴出 〇写真のC12 → 圧縮空気をボイラーを通さず、ブロアに送る方式 <圧縮空気の流れ> *ブロアバルブは全閉。 コンプレッサー → 取入れ口 → 取り込み用バルブ(開く) → 通風管 → ブロア(通風器)から噴出 どちらの場合も、商用電源とコンプレッサーが必要ですが、乾電池とモーターで動く、電動ブロアに比べて、 強力そうで、大型蒸気機関車(例えば、5インチゲージのC12、C56、C57、8620などの国鉄機)のスチームアップ時に効果大だと思います。 ボイラーには給水されていて、着火に向けて、
軽油?が浸み込んだ木片を火室内に入れられているようです。 ボイラーに火が入る前に煙突の中を見てみます。
実機は木材を焚く時があったようなので、もしかして、火の粉止めのための装置が装備されているのではないかと思って、
見てみたのですが、よく分かりません。勉強不足です。 火が入れられました。ワクワクしてきます。 真っ赤?に燃えています。焚口はご覧の通り長方形で、焚口戸は横に開きます。 木片を追加投入されているようです。 火室の中をアップしてみます。どのように燃えているのか、
もし燃焼状態を常に(走行中も)見ることができたら、ボイラー蒸気圧の低下と水位の低下に、神経をとがらすことなく、
気持ちを楽にして、運転することができるのではないかと思うのですが・・・。 (その3に続きます) |