ライブスチームの運転


296.  ボイラーの水圧試験    (その1)  (H30.7.25掲載)

 今回のテーマは、ボイラーの水圧試験です。今年2月にOSLSC(O.S. LIVE STEAM CLUB)に再入会させていただいたところ、 OSさまから、”会員証”と共に、”会則”が郵送されてきました。 会則には、”小型蒸気機関車製造者協会が定めるボイラーテストを2年に1回受けること”、 ”ボイラーテストに合格していない機関車や期限切れの機関車は、運転会に参加できない”旨、記載されていました。
 そこで、ボイラーの水圧試験を2年に1回行うことが推奨されていることを知っていたものの、 実施していなかった、これまでの姿勢をあらため、 この機会に”基本に忠実に行うこと”が大事と思い、水圧試験に取り組むこととしたのです。


テストポンプ
ボイラーの水圧試験を行うには、ボイラーに送水するポンプが必要です。 これまでは、”機関車のハンドポンプを使えばいい”と思っていました。 が、そうではなく、テストポンプが必要です。 写真の所属している倶楽部が所有する、テストポンプを使用させていただくこととします。


テストポンプ
テストポンプのメーカーは数社あるようです。 倶楽部が所有するテストポンプは、アサダ製のTP50Nです。


テストポンプ テストポンプ
ダンボールを開封してみます。テストポンプ本体に、高圧ホースが接続されています。 ニップルが付属していて、必要に応じて高圧ホースに接続して使うようです。 取扱説明書には、高圧ホースPF1/4、ニップルPT1/2 と記載されています。 ”PF”、”PT”は聞いたことがなく、調べてみると、 水道管などの配管類を接続するために用い、「管用ネジ」と言うようです。 読み方は、「くだようねじ」だそうです。 PTは、 管用テーパねじ(おねじ、めねじ)の旧JIS規格のようです。 PFは、 管用平行ねじ(おねじ、めねじ)の旧JIS規格のようです。 「T」は”テーパ”、「F」は”フラット”を意味するのでしょうか???。


水圧試験
今回、ボイラーの水圧試験を行う機関車は、私が所有する、 OSコッペルOSクラウスです。 恥ずかしながら、これまで一度も水圧試験を行ったことがありません(→→→反省)。 写真は所属する倶楽部のメンバーの方が、 ご自身のOSコッペルのボイラーの水圧試験を行っておられるところです。


水圧試験 水圧試験
OSコッペルの場合、安全弁2つを外し、 一つには止め栓をし()、 もう一つにはテストポンプの高圧ホースを接続します()。

 止め栓には、コッペルの注水口のプラグが、安全弁と同じ、M11×0.75なので、使えそうです。 問題は、「高圧ホースを、安全弁の口とを接続するアダプターをどうやって製作するか?」です。


 <OSコッペル 水圧試験時の接続構成イメージ>
  機関車側
  安全弁の口は2つ  ←----→ 一つは注水口のプラグで塞ぐ(OSさまから購入するので、製作不要)。
  (M11×0.75)     |
                  |
                  ---→ もう一つにはアダプターを接続する(製作を要する) ←--→ 高圧ホース(PF1/4 又は ニップルPT1/2) ←--→ テストポンプ

    アダプターの仕様 : 機関車側(安全弁の口)は、おねじM11×0.75で、 高圧ホース側は、おねじ1/4 又はニップルを使うと、めねじ1/2



 <OSクラウス 水圧試験時の接続構成イメージ>
  機関車側
  安全弁の口は1つ  ←----→アダプターを接続する(製作を要する) ←--→ 高圧ホース(PF1/4 又は ニップルPT1/2) ←--→ テストポンプ
  (M8×0.75)

    アダプターの仕様 : 機関車側(安全弁の口)は、おねじM8×0.75で、 高圧ホース側は、おねじ1/4 又はニップルを使うと、めねじ1/2



 機関車側と高圧ホース側のそれぞれに合うネジ2つを組み合わせて製作しようと、 インターネットで使えそうなネジを探してみます。 サイズは、おねじM11×0.75、おねじM8×0.75、 おねじ1/4 又は めねじ1/2です(この時点では、単に径とピッチが合っていれば良いと思っていました)。  しかしながら、いまいち適合するネジが見つかりません。

 そこで、製作技術にたけている、所属する倶楽部のメンバーの方にご指導していただくため、 電子メールをお送りしました。 最初にご指導していただいた、主なポイントは、@ニップルは使わず、PF1/4で繋いだ方が良いと思われること。 A高圧ホース側は、Oリング付きのネジなのか、Oリングが付いていないネジなのか明確にしておかないと、 繋いでも水漏れしてテストできない、とのことで、「高圧ホース側のめねじにOリングが付いているのか、いないのか?」、 問われたのですが、単に径とピッチが合っていれば良いと思っていまして、めねじの中を見ていなく、 分かりません。また、高圧ホースの写真を撮ってきたのですが、外見の写真ばかりで、 肝心な、めねじの中を写した写真が1枚もありません(上から1〜4枚目の写真参照)。

 更にメンバーの方からは、「ホースの先端のPF・1/4メネジ側の奥にOリングが付いているのでしょうか? PFメネジとPFオネジのみの組み合わせでは、Oリング無しでは必ず漏れますし、 ホースの先端のPF・1/4メネジ側の奥にOリングが付いているのであれば、 変換ネジのPF・1/4オネジの先端でOリングを押さえ付けている事になりますが、 如何でしょうか?。そうだとすると、 製作する部品のPF・1/4オネジの長さが短いと、Oリングを押さえ付けられない事となります」 とのこと。

 そして、「変換ネジ(ニップル)のPF・1/4オネジ側にOリングが付いているのか?」問われ、 Oリングは付いていない旨、お伝えすると、 「変換ネジ(ニップル)のPF・1/4オネジ側にOリングが付いていないのであれば、 ホースのテスト機器側のPF・1/4メネジ側にOリングが付いていないと漏れるので、 Oリングが付いている前提で、設計するしかない」との結論を導いていただきました。

変換ネジ(ニップル)
ニップル
テストポンプに付属している、変換ネジ(ニップル)です。写真右側が高圧ホースと接続する側ですが、 Oリングが付いていません。よって、 高圧ホース側のPF・1/4メネジ側にOリングが付いているものと思われます。


ニップル
変換ネジ(ニップル)を高圧ホースと接続した写真です。メンバーの方のご指導に従って、 この変換ネジは使用しません。


(その2に続きます)  


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