所属する倶楽部のメンバーの方が設計・製作された5インチゲージの木曽森林鉄道のボールドウィン製B1リアータンク機。
実機は、昭和51年に鉄道ジャーナル社が製作した映画「くろがねの馬」に映像が収録されており、私が見たのはこの時がはじめてでした。
王滝森林鉄道が廃止される時のさよなら列車牽引時の映像では汽笛はやや甲高い音でした。
機関士さんはやや狭い運転室で窮屈そうです。
米国の名門メーカーのボールドウィン・ロコモティブ・ワークス (Baldwin Locomotive Works、BLW)製で、
製造銘板から名門の蒸気機関車製造会社としての風格を感じます。 倶楽部のメンバー数名の方がこのボールドウィン製B1リアータンク機の製作にのぞまれ、完成されました。 その1両が今年はじめての倶楽部の定例運転会にて、実機同様、木を積載した運材台車を連結して快走しました。 運材台車 6両
![]() 運材台車6両が連結されて発車を待っています。運材台車は2両が前後に1組になっており、
木の長さに応じて配置されています。
この運材台車は昨年亡くなった倶楽部のメンバーの方が製作途中だったものを、
これからご紹介するB1リアータンク機の製作者の方が完成させたもので、運材台車に積載された木材も
木曽の木ということで、やはり全て「檜(ひのき)」です。凝っていますね。積載前に匂いを嗅ぐと、
檜特有のいい匂いがしました。 運材台車 横から見る
![]() 運材台車2両が前後で木材を挟み込むように積載しています。
小さな車輪で可愛らしいです。小さくても本物の木材を積載できるよう、頑丈に製作されています。 運材台車 後ろから見る
![]() ハンドブレーキが見えます。連結器はやはり朝顔形で、製作者の方のこだわりを感じます。
檜の切り口から、いい匂いを発しています。 運材台車 後ろのアップ
![]() 精巧に作られています。 ボールドウィン製B1リアータンク機 全体
![]() 大きくて太い煙突です。ボイラーの太さとあまりかわらない?。
排障器は木製です。ここにも製作者の方のこだわりを感じます。煙室はシルバー色で、アメリカンを感じます。
そして、煙室の横には、製造銘板が見えます。「THE BALDWIN LOCOMOTIVE WORKS PHILADELPHIA 60874
U.S.A JUNE.1929」とあり、実機は1929年(昭和4年)6月に製造されたようです。
たしか実機2両は廃車後、米国に帰国したと本で読んだ記憶があります。 ボールドウィン製B1リアータンク機 前から見る
![]() 煙室戸と、その周辺もシルバー色で、アメリカンを感じます。連結器は朝顔形です。 ボールドウィン製B1リアータンク機 斜め後ろから見る
![]() 車体のリベットがアメリカの蒸気機関車を感じます。 ボールドウィン製B1リアータンク機 後ろから見る
![]() 運転時は取り外す後板も作りこんであります。ライトも付いています。模型ではなく、実機に見えませんか? (その2に続きます) |