ライブスチームの運転


424. OS製5インチゲージ MOUNTAIN 4−8−2  (その9)  (R1.10.16掲載)

  (その8の続きです)

マウンテン マウンテン
午後の運客を行っています。ボイラーの圧力計を見ると、 3kgf/cmぐらいです。やや低目で、OS製コッペルでは連続運客走行可能なギリギリの圧力ですが、 マウンテンは2kgf/cmでも走りますので、大丈夫だと思います。


マウンテン マウンテン
運客走行中です。このあたりは緩い下り勾配ですので、 加減弁は少し開けている程度かと思います。 蒸気の使用量は少ないので給水のチャンスで、フィードバックバルブを全閉して、水を作るといいと思います。 なお、午前中と同様、オガ炭を焚いていますので、煙はほとんど見えません。


マウンテン
オーナーさまのご厚意で、運転させていただきました。 過去にも、このマウンテンを何度か運転させていただいていますが、いずれもウェールズ炭を焚いており、 オガ炭を焚くのははじめてです。が、別の機関車で、オガ炭を焚いたことがありますので、 そのときと同様な焚き方で運転してみます。 写真はテンダーに乗ったところで撮ったもので、運転席からはご覧のように見えます。


マウンテン
運転させていただくとき、まず確認するのは、ボイラーの圧力計です。 写真では3kgf/cmを少し上回っており、充分です。 それと、水面計です。このときは半分程度であり、こちらも充分です。 そして、焚口戸を開けて火室内を確認し、必要に応じて投炭します。 石炭の場合は、”火床を適当な厚さに維持する”よう努めますが、 オガ炭の場合は、”火室内に出来るだけ多く詰め込む”イメージで、 手前のオガ炭を火かき棒で前方に押し込み、隙間をつくり、手で投炭します。


マウンテン
 そして、各機器を確認しておきます。 運転室の加減弁ハンドル、ブロアーバルブ、フィードバックバルブ、シリンダードレンコックのレバー、 逆転機、ホイッスルバルブなどと、テンダーのブレーキとハンドポンプです。 運転準備が整ったら、お客さまの乗車完了&運営スタッフの発車の合図を待ちます。 なお、この時の各機器の状態は、次のとおりです。
 加減弁全閉   ブロアーバルブ少し開いている   フィードバックバルブ全開   シリンダードレンコック全閉   逆転機前進フルギア

 この駅には1番線と2番線があり、1番線は主に電車や電気機関車などの電動車両が、 2番線は主に蒸気機関車と使い分けています。 ボイラー蒸気圧の低下で蒸気機関車がしばらく発車できない場合でも、 電動車両の運客に支障が出ないようにするためです。 運営スタッフは、1番線の列車と、2番線の列車を交互に出発させることが多く、 1番線の列車の発車の後、運営スタッフの合図で、豪快に汽笛を鳴らして、発車します。

 今までオーナーさまが運転されていましたので、シリンダーは温まっているはずですので、 シリンダードレンコックは開けず、加減弁を開けます。 走りはじめたら、ブロアーバルブを全閉し、”出下がり”にならないか、 ボイラーの圧力計を注視します。 走行中は、前方の安全確認をしつつ、水面計/ボイラーの圧力計を注視します。 ボイラーの圧力計の針が上昇傾向で、このままだと安全弁が噴きそうであれば、 そうなる前にフィードバックバルブを全閉します。 但し、長い時間全閉すると、ボイラー圧力に悪影響を及ぼしますので、適当なところで全開します。 ボイラー圧力計の針が下がりはじめる前に、フィードバックバルブを全開するのがポイントだと思います。

 なお、そのレイアウトにおいて、どこの地点でボイラーに給水するかは、おのずと決まってくると思います。 また、それは、機関車の種類や大小には関わらないように思います。 レイアウト1周走行するとき、全線全く平坦であれば別ですが、少しでも勾配があるのであれば、 多くの蒸気を要する上り勾配では給水を控え、下り勾配で給水するのがいいと思います。 それゆえ、レイアウト1周走行する間、フィードバックバルブの開閉量を一定にするのではなく、 (蒸気の発生量ー蒸気の使用量)に応じて、加減する方がいいと思っています。 (蒸気の発生量ー蒸気の使用量)は、刻々と変動しますので、 ボイラーへの給水量などで調整しようという考えです。 ボイラー圧力計の針が動かないときは、(蒸気の発生量ー蒸気の使用量)=0(均衡)、 圧力計の針が上昇傾向のとき、(蒸気の発生量ー蒸気の使用量)=プラス、 圧力計の針が下降傾向のとき、(蒸気の発生量ー蒸気の使用量)=マイナスと考え、 プラスのときにボイラーへ給水し、マイナスのときは給水しない考えなのです。


マウンテン
本日の運客を終えて、機関庫に戻ってきました。 運客中、ボイラー圧力の低下といったピンチはなく、順調な走行を楽しめました。 但し、運客列車が何本も走行していますので、前の列車に追突しないように気をつけました。 駅のホームがつまっていて、本線上に前の列車が止まっていることもありますし、 駅では前の列車が停車中のときもありますので、追突しないよう、 前方をよく見て、早目にブレーキをかけることに留意して、運転させていただきました。 事故を起こしたら大変ですので。


マウンテン マウンテン マウンテン
火室内では、まだ、オガ炭が燃焼しています。 ボイラー圧力計の針は3kgf/cmを指しています。 これから、火を落とします。


(その10に続きます)  


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