(その2の続きです)
ボイラーの水面計
満水だったボイラーの水を、水面計の真ん中あたりまで、
抜きました(←)。
灯油浸けの木片を焚口から、入れています。
5インチゲージのC57の火室は、かなり広いです。
火室の全面に敷き詰めるように、たっぷりと入れると、いいと思います。
次に着火します。が、またまた問題発生です。
電動ブロアーがないのです。オーナーさまが持って来るのを忘れ、
私も持って来なかったのです。さーどうするか?。
通風がないと、スチームアップは出来ません。
この場に幸いコンプレッサーがありますので、利用することとします。
でも、このC57には、圧縮空気の取り込み口はありませんので、
煙室内のブロアーノズルから噴き上げる方法はとれません。
やむなく、この場にあった、末広がりの筒を煙突の上に置き、
下側の隙間から、コンプレッサーのノズルを差入れて、上方気流を作ることとします。
でも、煙突と筒との間には隙間があり、非常〜〜〜に効率が悪いです。
30分経っても、ボイラーの圧力計の針は動きません。
1時間ぐらい経って、ようやく1kgf/cm2に達したので、
ブロアーバルブを開けてみます。ブロアーでの蒸気の使用量と、
ブロアーによって得られる通風効果による蒸気の発生量のどちらが多いかです。
蒸気の使用量の方が多ければ圧力は下がっていき、
蒸気の発生量の方が多ければ圧力は上がっていきます。
試しにボイラーの圧力計の針が0.8kgf/cm2に達したとき、ブロアーバルブを開けてみたところ、
圧力は下がってしまいました。が、今は1kgf/cm2あります。ブロアーバルブを開けてみたところ、
圧力は上がりはじめました。
この写真は、平成28年のミニSLフェスタ in おやべにおいて、
技巧舎製5インチゲージのC575のスチームアップを行っているところです。
普段運転している、OS製コッペルですと、0.3MPaに達するまでは、電動ブロアーを使っているのですが、
このときは、1kgf/cm2まで上昇したところで、
電動ブロアーを取り外し、ブロアーバルブを開けて、
スチームアップを行っておられたことを思い出し、前述のように1kgf/cm2で、
ブロアーバルブを開けた次第です。上がりはじめると、ドンドン上がっていきます。
当日、3回目のやれやれです。次回は、電動ブロアーを忘れないように気をつけます。
スチームアップが完了しました。そして、ウェールズ炭(ビーンズ)をしっかり焚いて出庫し、
本線に向かいました。
ところが、またまた問題発生です。本線に出るポイントで、
先輪が脱線してしまいました。
本線上は、お客さまを乗せた、営業列車が走行していますので、支障にならないよう、
早期にこの場から退避する必要があります。
しかし、5インチゲージのC57は大変重くて、オーナーさまと私の力では上がりません。
しかも、C57のように、
先輪、動輪、従輪のある機関車が脱線した場合の復線は、難儀です。
OS製C11の復線作業を見たことがありますが、先輪、動輪、従輪のすべてを線路に乗せないといけませんので、難儀です。
また、ポイントのような曲線上での復線は困難です。
直線まで移動した方が、やりやすいです。
写真はオーナーさまと私の二人で、ようやく復線させ、本線の走行を開始し、
駅で停車したところです。
運転しているのは、オーナーさまです。
なお、試運転であり、運客は行いませんので、お客さまに分かるよう、
機関車の前部に”試運転”の旨、
表示しています。
停車中に火床を整え、しっかりと投炭し、必要に応じてハンドポンプで給水します。
写真は、準備が整ったところで、汽笛一声、出発していくところです。
運客時は、数両の乗用台車を連結しますが、試運転ですので、単機での走行です。
C57にとっては、物足りないかもしれません。
この地点は、直線の下り勾配で、速度の出やすいところです。
加減弁を早目に絞ります。直線の次に右カーブがあり、お客さまが左側に落下しやすいので、
運客時は注意して運転します。
私がOS製コッペルで運客するときは、私が乗っている軽量乗用台車に、
お客さまも乗られますので、お客さまが体を傾けたりすると、すぐに感じ取ることができます。しかし、
テンダーに乗って運転する場合は、
たとえお客さまが体を傾けても、分かりません。列車の最後尾にスタッフの方が乗っていれば、
安心して運転することができますが・・・。
(その4に続きます)
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