(その4の続き) 安全弁から蒸気が噴出しました!!!
圧力計の針は4.5Kg/cm2を指しています。 蒸気が噴出すと私は”ワクワク”します。 コッペルの運転室
1:ハンドブレーキ右に倒すとブレーキがかかります。 私はあまり使いません。坂で停車中に使う程度です。 2:フィードバックバルブ 走行中、このバルブを閉めるとボイラーに給水されます。開ける左側の水タンクに戻ります。ネジ式ですので給水量を微調整できます。 3:給油器(ルブリケーター) 蒸気室・シリンダーにスチームオイルを送り込みます。走行開始後、減っていることを確認すると共に、適宜補充します。 もし、スチームオイルが黄色っぽく変色していたら、蒸気が逆流している可能性があります。走行に夢中にならず、時折、蓋を開けて点検します。 4:インジェクターグローブバルブ このバルブを開ける前に、台車に搭載されているタンクの水をインジェクターへ供給するコックを開けます。 そして、排水口から水が出てきたら、このバルブを開けてインジェクターに蒸気を送りボイラーに給水します。 インジェクターは給水能力が高く、短時間に大量に給水されますので、水の入れ過ぎや、蒸気圧の低下に注意します。 5:圧力計(プレッシャーゲージ) ボイラーの蒸気圧を表示します。常に監視します。重要な計器です。実は私もコッペルを持参したのですが、 圧力計が故障していました。詳細はおってご紹介します。 6:通風弁(ブロアーバルブ) 火室内の石炭を活発に燃焼させ蒸気圧を維持するため、停車中はもちろん、走行中でも下り坂では少し開けた方が良いようです。 但し、使用する「燃料」・「石炭の種類」によって、最適な開け加減は異なります。このあたりは”蒸気機関車/ライブスチーム”の微妙なところです。 7:(ネジ式)加減弁(レギュレーターバルブ) 開くとボイラーから蒸気が蒸気室を通ってシリンダーに送られます。私のコッペルは前のオーナーさまが大きなものに交換され、 使い易いです。写真はメーカー製です。 8:汽笛弁(ホイッスルバルブ) 発車の合図などまわりの人に知らせます。乗客された方に楽しんでいただくために鳴らすこともあります。 但し、蒸気に余裕がないと、鳴らすのを躊躇します。私のコッペルでは汽笛弁を押すと少し蒸気が噴出し、 軍手に染み込んで熱いおもいをしたことがあり、それゆえ、軍手ではなく革製の手袋を使用するようになりました。 9:水面計(ウォーターゲージ) ボイラー内の水位を表示します。圧力計と同様、常に監視します。重要な計器です。上り坂では水が後ろにきますので高くなり、 下り坂では水が前にいきますので低くなります。よく見ると、ガラスを保護するため、支柱?が取り付けられています。 10:テコ式逆転機(リバーシングレバー) 前進・後進の切り替えと、蒸気を効率良く使用するよう調整します。歯は前進2歯、後進2歯です。 写真ではミッドギア(中立)になっています。 11:サイドタンクの水面計 製品にはこの水面計は付いていません。オーナーさまが独自に取り付けられたものです。赤い線が入っており、水位が見易いです。 いちいちサイドタンク内を覗き込まなくても水位が分かり便利です。但し、外観が気になる方にはお薦めできませんので。 12:ドレンコックレバー このレバーを持ち上げるとドレンコックが開きます。下げるとドレンコックが閉まります。前後に動かす方式より、格好良いです。 走行開始時は持ち上げて、シリンダー下部のドレンコックを開けて排出します。シリンダーが温まったら開けなくても支障がありません。 蒸気圧に余裕があるときは、お客様へのサービス?として、わざと開けることがあります。絵になりますので。 運転室
コッペルの次位に連結した台車の運転席から、運転室を見た写真です。 発車直前
安全弁から蒸気が噴出しても、すぐには発車しない方がよいです。火床が出来ていませんので。
このコッペルのオーナーさまはしっかりウェールズ炭を投炭され、キチンと火床を作ってから出発されます。
私はせっかち?なのか、ウェールズ炭をしっかり投炭したらすぐに発車し、走行開始してから火床を作っていきます。
火床の作り方はそれぞれですが、火床をキチンと作ることが重要です。
発車!!!
逆転機を後進フルギアにいれ、ドレンコックレバーを持ち上げ、汽笛を鳴らし、加減弁を回します。
写真ではドレンコックから凝水を排出しています。撮影したのは早春ですのでよく見えます。夏場ならあまり見えませんが。
(その6に続きます) |