ライブスチームの運転


70. 鉄道模型展/1番ゲージ  (その3)  (H28.5.22掲載)

  (その2の続き)

坊っちゃん列車 走行開始!!!
坊っちゃん列車 走行開始!!!
「マッチ箱」のような小さな客車を繋いで、走行開始です。


坊っちゃん列車 走行開始!!!
オーナーさまが坊っちゃん列車に寄り添っておられます。


運転操作中??
運転操作中??
オーナーさまが何か操作されているようです。加減弁の調整?、 それとも、フィードバックバルブの調整でしょうか?


名古屋の空の下で
名古屋の空の下で
客車1輌をつないで、のんびりと走行しています。客車はもう1輌ありますが、繋いでいません。 もしかしたら、線路に勾配があって2輌では上り勾配がきついのかもしれません。人間の目では勾配は分りにくいのですが、 その点、機関車は敏感です。下りでは鼻歌交じり?に快走していくのですが、 上りは大きなドラフトで頑張って走ります。線路を勾配の無いように敷設するのは大変です。 本年1月に訪問させていただいた、横浜ライブスチームクラブさまも線路のメンテナンスに気を配られていました。 たぶん、この運転会場の設営もご苦労されたのでしょう。


名古屋の空の下で
のどかで好ましい風景です。

 こんなに小さな機関車ですが、アスターホビー社さまのホームページによると、軸動ポンプを装備しているようです。 ボア4mm×ラム・ストローク6mmです。特徴欄には「新型プッシュ式給水ポンプ」と記載されています。 プッシュ式とはどういうことでしょうか?

 一般に軸動ポンプ本体は縦向きであり、吸水側、送水側のそれぞれにステンレスボールがあり、 重力で下に押さえつけられています。 下から水を吸引し(吸水側のステンレスボールは持ち上がりつまり開いて、 送水側のステンレスボールは下に押し付けられつまり閉まって、水を取り込みます)、 上から送出されボイラーに送られます(吸水側のステンレスボールは下に押し付けられつまり閉まって、 送水側のステンレスボールは上に持ち上げられつまり開いて、取り込んだ水をボイラー方向に送り出します)。ハンドポンプも同様な作りです。

 本体を横向きにした場合、自然体ではステンレスボールが左右どちらにも動いてしまうので、 バネを入れて一方向に押さえつける方法が取られます。技功舎製5インチゲージの機関車のハンドポンプで見たことがあります。 アスターホビー社さまに横向きの軸動ポンプについてお伺いしたことがあります。 うろ覚えなのですが、「バネを使わず、ラムの前後動による力がかかる、吸引側と送出側の表面積の差によって、 吸引側の開閉と送出側の閉開を行っている」と伺ったような気がします・・・。今度、しっかり伺ってきます。

 それにしても、よくこんな小さな機関車に軸動ポンプを装備したものと感心します。 スチーブンソン式弁装置は以前、テーマに取り上げました”木曽森林鉄道 ボールドウィン製 B1リアータンク機”では、 フレームの内側にありますが、このクラウスではフレームの外側にありますので、 まだフレームの内側に軸動ポンプを配置するスペースがあったのかもしれません。

坊っちゃん列車とC57の並走
坊っちゃん列車とC57の並走
坊っちゃん列車の隣の線路の後方から、C57がやってきました。 クラウスは明治時代にドイツで作られた機関車で、一方C57は昭和12年から製造された機関車です。

坊っちゃん列車とC57の並走
坊っちゃん列車は762mmの軽便鉄道で、C57は狭軌1067mmですので、 実機が並走することはありません。

坊っちゃん列車とC57の並走
坊っちゃん列車とC57が顔を並べました。模型の世界の光景です。

坊っちゃん列車とC57の並走
アップしてみました。実機の世界では同じ線路を走ることはありませんが、 坊っちゃん列車は戦後もしばらくは走っていたようですので、もしかして、四国・松山駅前あたりで、 かたや国鉄、かたや伊予鉄道で、お互いの汽笛を聞いていたのではないか???、と思って調べてみましたが、 残念ながら、C57が四国に配置された形跡が見つからなく、どうやらそういったことはなかったようです。 この写真は、明治と昭和生まれの両者が平成時代に名古屋で並走している光景です。 よく見ると、クラウスの煙突の方が高いです。クラウスはナローゲージの機関車ですので、模型の世界ではそうなるのですね。


(その4に続きます)  


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