ライブスチームの運転


739. OS製 3.5インチゲージ クラウスの修理 (その4) (R5.8.16掲載)

 (その3の続きです)

令和5年6月18日(日) OS法隆寺定例運転会
スチームアップ中のクラウス
 試運転に向けて、準備を開始します。 いつも参加されているベテランの方は、手慣れた手つきでスチームアップを行っておられ、早い方はもう本線を走行されています。 他方、久しぶりに自分の機関車を走らせる私の手は、自然には動いてくれません。スチームアップのやり方を思い出しつつ、 一つずつ進めることとします。足回りにマシンオイルを注し、機械式給油器にスチームオイルをたっぷり入れます。 そして、ハンドポンプでボイラーに給水するため、サイドタンクの水槽に水を入れました。水漏れはまったくありません。 水面計の半分より少し多めまで、給水しました。着火の直前にトイレに行きました。 そして、着火し燃えだした着火剤の上に有煙炭(太平洋炭)を投炭すると、電動ブロアーから盛んに煙が排出されます。


 太平洋炭はドンドン燃えていきますので、適宜投炭します。 なお、クラウスの焚口は小さいので、着火する前に、金づちで割ってきた太平洋炭を、焚口から入るものと入らないものとに選別しておくと、 スムーズに投炭できます。ボイラーの蒸気圧はなかなか上がりません。 圧力計が壊れているのではないかと叩いてみても、針は動きません。画像はようやく上がりはじめたところです。


 
アップして見てみます。圧力計の針は、1kgf/cm2を指しています。 また、ボイラーの水位は、水面計の上の方まで上がってきました。


 更にボイラー蒸気圧が上昇し、安全弁から蒸気が噴き出したところで、太平洋炭からウェールズ炭に切り替え、そして、出発します。 ターンテーブルに乗り、出庫線を経て、本線に出たところで、ブロアーバルブを全閉しました。 圧力計を注視していると、→ → → 芳しくありません。「う〜〜〜ん。」 2kgf/cm2まで下がったところで、本線走行を断念して、戻ってきました。 本線を1周も走行できませんでした。


 ボイラー蒸気圧を回復させるのに電動ブロアーを使おうとしましたが、自ブロアーで蒸気圧が上昇しはじめました。 そして、回復したところで、火床を整え、再出発します。今度は、本線に出ても、ブロアーバルブを少し開けたままにしました。 水面計と圧力計を注視します。どうでしょうか?。 → → → 先ほどのような、ボイラー蒸気圧の低下はみられません。 適宜、投炭、ペットボトルからサイドタンクの水槽への給水、フィードバックバルブの開閉操作をし、本線を4周走行しました。 本線走行中の画像はありません。自分が運転中の姿を、自分で撮影することはできませんので。 しかしながら、OSさまのホームページの6月の法隆寺定例運転会模様の投稿記事に、走行中の画像を掲載していただきました。 実は9時の開門まで待っているときに、いつも法隆寺定例運転会模様の記事を投稿されている方に、久しぶりに機関車を持ってきたので、写真撮影をおねだりしていたものですから。 掲載していただきまして、ありがとうございました。
 今年2月と3月の法隆寺定例運転会は雨模様のため、私は欠席したのですが、いつも通りに定例運転会模様の投稿記事が掲載されました。 ので、この方にそのことをお尋ねしたことがあります。 この”法隆寺定例運転会模様をレポートするため”と、伺いました。 頭が下がります。いつも、ありがとうございます!!!。


 本日の試運転終了後、クラウスのオーナーさまにお尋ねしてみると、やはり走行中もブロアーバルブを少し開けているとのことでした。 なお、この操作(走行中もブロアーバルブを少し開けておく)をした方が調子がいいと私が思う機関車は、 OS製クラウスの他に、パーパス製5インチゲージC57、セントラル鉄道製5インチゲージ8620形、動輪舎製5インチゲージC12・C56などです。 ブロアーバルブをどのぐらい開けるかは、燃料によって異なると思います。 例えば、ウェールズ炭ですと比較的多く開け、オガ炭ですと比較的少なめでいいと思います。 OS製T5ーSUPER・Super-6・MOUNTAIN・BR24・フォルテ・ドルテ・C21、 WADA WORKS製5インチゲージ コッペルなどは、ブロアーバルブを全閉してかまわないと思います。 画像は、本日の試運転を終えて、ボイラーの水抜き、煙管掃除のため、手で持って高架上に運んできたところです。


 ここで、火を落とします。火格子を取り外し、火を完全に落とします。そして、ボイラーの水を抜き、煙室・煙管を掃除します。 エアー設備も準備されていますので、圧縮空気で吹き飛ばすことができます。


OS製T5ーSUPERの煙室
 717. 令和5年1月 OS法隆寺定例運転会 (その7) (R5.5.31掲載)において、 スニフティングバルブについて、知らなかった旨、記載したところ、 蒸気機関車/ライブスチームに詳しい、倶楽部のメンバーの方から、メールをいただきました。 「スニフティングバルブは、OS製クラウスにはないが、Super-6にも付いていること。 OS製機関車では、ピストンバルブタイプはみな付いていると思われること。 多分、OSさんの機関車は過熱管寄せにパイプを付けて煙室の斜め横下あたりに付けてあると思われること。」とのことです。
 そこで、いつもT5ーSUPERを快調に走らせておられるオーナーさまに煙室内を見せていただいた画像です。 ありました。この配管(→ ↑ ↑)です。 過熱管寄せにパイプを付けて、煙室の斜め横下にスニフティングバルブがあります。


これ(内)です。煙室の公式側にあります。


 
 公式側から見てみます。これ()です。 アップして見たのが右の画像で、主蒸気管のすぐ後ろにあります。 T5ーSUPERもこれまで何度も見てきましたが、気がつきませんでした。 チャンと意識して見ないと、気がつかないものですね。
 また、このT5ーSUPERのオーナーさまに以前、”吐出管(ブラストノズル)から圧縮空気を入れると、 逆転機のテコの位置と逆方向に動輪が回転する”と伺っていたことを思い出し、やっていただきました。 エアーノズルの先端を煙突の上から吐出管(ブラストノズル)に挿し入れて、圧縮空気を送り込むと、 動輪が回転しはじめました。逆転機を見ると、確かにテコの位置は動輪の回転方向と逆になっています。 面白いです。オーナーさま、ありがとうございました。


 昨年(令和4年)8月7日(日)、3つの不具合が見つかりましたが、ようやく修理完了し、走行できることを確認できました。 今後は、部屋の片隅に置きっぱなしにすることなく、出来るだけ走らせたいと思います。 動かさない機械は壊れてしまうのですから!!!。

(その3へ戻ります)  


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