ライブスチームの運転


790. 令和6年1月 OS法隆寺定例運転会 (その8)  (R6.4.13掲載)

 (その7の続きです)

 3.5インチゲージ スチームトラムを下から見た画像です。 画像右側が機関車の前方向で、画像左側が機関車の後ろ方向です。 2軸の動輪を繋ぐ連結棒を見ると、左右で角度がずれている(90度?)のが分かります。 公式側の連結棒はこれ()で、 非公式側の連結棒はこれ()です。


 上の画像の内をアップしてみます。 これ()はチェーンで、エンジンの回転運動を伝えています。 そして、かさ歯車(ベベルギヤ)で、 からへ90度向きを変えて、 この軸()を回転させます。逆転機を操作すれば、逆方向に回転します。


 
 画像の左方向が機関車の前で、右方向が機関車の後ろです。 左の画像の内をアップしてみたのが右の画像です。 ご覧の通り、アウトサイドフレームです。 前の画像のこの軸()が、右の画像のこれ()です。 この軸()の回転運動を、この棒()で、後方の動輪に伝わり、 この連結棒()で、前方の動輪にも伝わり、機関車が走ります。


 
 再び、機関車の下側です。 左の画像の内をアップしてみたのが、右の画像です。 エキセントリック/エキセントリックタンブラーです。これによる前後動で機械式給油器を駆動します。 未確認ですが、もしかしたら軸動ポンプも、駆動するのかもしれません。


上から見た画像です。屋根の上に突き出ているのが煙突です()。 上だけ見えるのは安全弁です(↓ ↑)です。


煙突の中を見ようとしたのですが、暗くて見えません。


しからばと、屋根と煙室の上を取り外して、拝見させていただきました。


 画像の上方向が機関車の前で、下方向が機関車の後ろです。煙室内にはパイプがいっぱいあります。 加減弁を開けると、蒸気は、↑ ↑ ↑ → ↓ ← と通り、 ボイラーの中心の大煙管を往復しているようです。 そして、↑ ↑と通り、エンジンに向かいます(給気のルート)。


一方、エンジンからの排気は、↓ → → と通り、 吐出管()から上方向に噴き上げます。


 通風弁(ブロアーバルブ)を開けると、蒸気は、→ → と通り、 吐出管に寄り添っているブロアーノズル()から上方向に噴き上げます。 また、この配管(↑ ↑)の先には、安全弁があります。


 軸動ポンプから送り出された水は、← ↓ ← ↑ と通り、 給気の配管の下を通り、↓ ← と通り、 煙室を出て()、給水逆止弁を経て、ボイラーに給水されます。


 
 こちらは、以前撮影した、OS製5インチゲージ MOUNTAIN 4−8−2の煙室内です。 軸動ポンプから送り出された水は、配管内(→ →)を通って、 あらかじめ温められてから、ボイラーに給水されます。 このスチームトラムも同様に、あらかじめ煙室内で温められてから、ボイラーに給水されるのです。

 オーナーさまのご厚意で、このスチームトラムを運転させていただきました。 加減弁を開けるとエンジンが回転し、機関車は前進をはじめました。ゆっくりとした速度で、 抵抗の大きい円形線路を、私を乗せてけなげに走ってくれました。 38年も前に発刊された、「庭園鉄道年鑑86/87」(プレス・アイゼンバーン発行)の5ページに掲載された、 この機関車を運転させていただく機会を得ようとは、夢にも思っていませんでした。 オーナーさま、ありがとうございました!!!。 そして、このスチームトラムをいつまでも元気に走らせていただければと思います。

(その7へ戻ります)  


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