ライブスチームの運転


822. 3.5インチゲージ OS製クラウスの試運転 (その1)  (R6.8.14掲載)

 よさみ鉄道倶楽部のメンバーの方が、 3.5インチゲージ OS製クラウスのキットを購入し、 このたび完成されまして、試運転のお手伝いさせていただきましたので、その模様をレポートします。

3.5インチゲージ OS製クラウス
 私が3.5インチゲージ OS製クラウスのキットを購入し、 試運転を行ったのは、40年以上前のことです。 石炭焚きの蒸気機関車を扱うのははじめてのこともあり、ワクワク感と緊張感が入り交じっていたように思います。 もしかしたら、オーナーさまも同様の思いを抱いておられるのかもしれません。


 試運転を行うのはオーナーさまの自宅です。車で1時間ほどで到着しました。 ほぼ約束通りの時間です。すでに試運転の準備は整っており、 クラウスが、試運転台の上で静かに待っていました。


 オーナーさまが試運転されたとき、”動輪は10回転ぐらい回った。”、とのことですが、 ボイラーや周辺機器の具合いを確認するため、火を入れる前に水圧試験を行ってみます。 安全弁を外して、テストポンプを使って行うとよいのですが、今回は簡易な方法で行ってみます。 安全弁はそのままで、ボイラーを満水にし、機関車のハンドポンプで水圧をかけてみます。 安全弁の吹き出し圧力までの水圧をかけて、水漏れがないか、確認することができますし、 また、ハンドポンプの動作や安全弁の吹き出しを確認することができますので。


 ハンドポンプの延長ハンドルをゆっくりと前後に動かすと、 ボイラーの圧力計の針が上昇しはじめました。5kgf/cm2ぐらいに達すると、 安全弁から水が漏れ出てきました。ハンドポンプの延長ハンドルを前後に動かすのを止めると、圧力計の針は下がっていきます。 安全弁以外のどこかから、漏れているようです。


 運転室の各機器をチェックしていきます。画像は、水圧試験後に撮影したので、水滴が写っていませんが、 レギュレーターバルブカバー()や、 カバーナット()から、やや漏れているのが見つかりました。


 水面計からも、やや漏れているのが見つかりました。この画像も、水圧試験後に撮影したので、水滴が写っていませんが、 ガラスパイプとグランドナットの間(← ←)から漏れているのが見つかりました。 その他は、良さそうです。


次に煙室内をチェックします。 ピントが合っていなく見づらいですが、水滴がありました。どこから漏れたのでしょうか?。


 よくあるのが、通風弁(ブロアバルブ)からの漏れです。その場合、ブロアノズルから漏れ出て、煙室の底に水が溜まります。 そうであるか確かめるため、ユニオンナット()を緩めて、煙室に向かう配管を通風弁と切り離します。 そして、再度ハンドポンプの延長ハンドルを前後に動かして、水圧をかけてみます。 切り離したところから水が漏れ出て、煙室内の漏れがなく、また、ブロアノズルからの漏れも無ければ、原因は通風弁となります。


水圧試験の結果、ボイラー自体からの水漏れはないようですので、火を入れてみることにします。


その前に、ボイラーの水を少し抜きます。 水圧試験のため満水になっていますので、水面計の半分ぐらいまで抜きました()。

(その2に続きます)  


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