ライブスチームの運転


836. SUECHIKAライブスティーム  3.5インチゲージ C62 (その1)  (R6.10.2掲載)

 今回のテーマは、SUECHIKAライブスティーム 3.5インチゲージ C62です。

 私が世の中に鉄道模型があることを知ったのは、鉄道模型趣味誌No.340(1976.10)です。 その中の広告により、鉄道模型の中には、本物と同じように蒸気で動く蒸気機関車→ライブスチームがあることを知りました。 さっそく、興味をもち、”ライブスティーム”と書かれている箇所に赤線を引きました。 こうして、SUECHIKAライブスティームを知ったのです。


 SUECHIKAライブ 1番ゲージ C62      左端がスエチカライブC62で、発車準備中です
 
 SUECHIKA(スエチカ)ライブの1番ゲージのC62は、以前、走行しているところを見たことがあります。 昭和56〜58年頃、当時、横浜・市ヶ尾にあった横浜ライブスチームクラブさまのレイアウトにお邪魔して、 自分のアスターホビー製8550(アルコール焚き)を持参し、走行させていただいていました。 そのとき、横浜ライブスチームクラブさまのメンバーの方が、SUECHIKAライブ 1番ゲージC62を持参され、 走行しておられたのです。


SUECHIKAライブスティーム 3.5インチゲージ C62
 しかしながら、SUECHIKAライブ 3.5インチゲージのC62は、一度も見たことがありませんでした。 そうしたなか、倶楽部のメンバーの方が持っておられることを知り、今回、見させていただきました。 お邪魔する前夜は、興奮してなかなか眠れなかったほどです。


 倶楽部のメンバーの方のお父さまが昭和58年に購入し、製作開始されたそうです。 当時、OSさまから、数機種が販売されていました。 3.5インチゲージは、PORTER2−6−0、BRITANNIA4−6−2、 EVENING STAR2−10−0、 KRAUSS0−4−0 の4機種、5インチゲージは、T5−SUPER0−6−0です。 私がKRAUSSのキットを購入した直後です。お父さまはOS製機関車と比較検討され、結果、 SUECHIKAライブスティーム 3.5インチゲージ C62を選択されたようです。


 
 お父さまは、なぜ、SUECHIKAライブスティーム 3.5インチゲージ C62を選択されたのでしょうか。 健在であれば、その理由をお伺いしたいところですが叶いません。画像は、納品書の一部です。


 お父さまは、イベントとして、臨時のミニSL乗車会を開催されていたそうです。 何度も開催されていたそうで、地元の新聞やテレビで紹介され、それを見た方から依頼が寄せられ、益々開催が盛んになったようです。 そのときのビデオ映像が残されており、見させていただいたのが、この画像です。 これがまた凄いのです。臨時の乗車会を開催するには、機関車や乗用台車の他に、線路を運搬し敷設します。 重い線路をトラックで運び、現地で敷設します()。 一見、平坦なようでも勾配があり、調整も必要です。 更に、駅に給水塔があり()、 改札口()もあります。 改札口の左右は、駅構内との境となる物も置かれています(→ ↑ ↑)。 これから乗車すると思われる子供たち()が改札口の外で待っています。 更に、切符も用意されたそうです。こだわりが凄く、運搬や設営も大変だったと思います。敬服します。


 
 購入された石炭の請求書です。請求月日は、平成3年10月26日と書かれています。 燃料屋さんから購入されたようです。当時はまだ燃料屋さんで石炭を買えたのですね。 1,620円×20袋=32,800円です。1袋20kgとすると、計400kgとなります。 いかに頻繁に、このC62を走行しておられたのか、うかがえます。


 
 これは、1番ゲージC62の製作を解説したものです。 1番ゲージでも製作しようと考えておられたのか、あるいは、これも3.5インチゲージC62を製作する上で、参考にされたのかもしれません。


 
 3.5インチゲージC62の原寸の図面です。経年劣化でしょうか、これを基に製作するのは困難と思われますが、 ライブスティームへの思いが詰まった、貴重な資料だと思います。


 
こちらは、ボイラー関係の図面です。たしか、これらの原寸の図面も、販売されていたと思います。

(その2に続きます)  


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