(その4の続きです) OS製Superー6(”999”)の運転室
引き続き、運転室の各機器を見ていきます。
L : フィードバックバルブフィードバックバルブです。 リターンバルブとか、バイパス弁とも言われています。 軸動ポンプから給水する時に、開けるのではなく、閉めます。 水槽に戻る管を開閉するバルブですので、閉めればボイラーに給水され、開ければ水槽に戻ります。 インジェクターと違って、バルブの開け加減を変えることにより、給水量を調整することができます。 私は、ボイラーの蒸気圧と水位を監視し、その状況などにより、走行中に開けたり閉めたりしています。 すなわち、蒸気圧が十分である時や下り坂で蒸気の使用量が少ない時にバルブを閉めて給水し、 蒸気圧が厳しいとき(0.3MPaを下回っているとき)や水位が十分である時は、バルブを全開しています。 他方、全閉状態から少し開けて、常時、少しずつ給水される方もいらっしゃいます。 どちらの方が良いのかは、一概には言えないのではないかと思います。 M : ハンドブレーキ(手ブレーキハンドル) ハンドブレーキ(手ブレーキハンドル)です。 機関車を留め置く時、特に勾配地点で留め置く時、ハンドルを回して、ブレーキをかけておきます。 走行中にブレーキをかけるときは、このブレーキではなく、テンダーのハンドブレーキを使います。 テンダーのハンドブレーキとの違いは、テンダーのハンドブレーキは、手で強さをすばやく加減できるのに対し、 このブレーキはネジを回して加減しますので、速やかに加減することは難しいです。 しかしながら、テンダーのハンドブレーキと違って、ブレーキをかけた状態を保持することができます。 よって、留め置く時に、このブレーキを使うのが有用です。 さて、スチームアップが完了し、OS製Superー6が走り出しました。 本線で一時停車しています。燃料を投炭しているようです。 燃料は、オガ炭です。
最近、石炭の入手が難しくなってきたせいか、オガ炭を焚く方を多く見かけるようになりました。 機関士が交代しました。 機関士は、レイアウトのオーナーさまです。 よさみ鉄道倶楽部の定例運転会などで、運客走行に活躍されています。 この後、私も運転させていただきました。石炭焚きの場合は、火床の厚さを適当な範囲内になるように努めますが、 オガ炭焚きの場合は、燃焼に連れて小さくなっていき(雪だるまが、 太陽光線を浴びて溶けて小さくなっていく様のように)、火室内に空間ができますので、 その空間をなくすように(常に火室内を満杯にする)オガ炭を入れます。 石炭とは違って、ショベルは使わず、手で押し込むように入れるといいと思います。 なお、オガ炭の真ん中の穴は、潰さないように横に割って使います。 穴は燃焼に必要な空気の通り道ですし、燃焼の表面積を大きくすることができますので。 本日の走行を終えて、発車地点に戻ってきました。 火室内で燃焼しているオガ炭を火ばさみで掴んで取り出し、 水が入ったバケツに入れています。後日、オガ炭を乾かして、再度燃料として使うことができます。 水分が残っていると火が点きにくいので、完全に乾かすのがポイントです。 乾かしたオガ炭を灯油浸けにしておき、スチームアップ時の着火剤として使うこともできます。 オガ炭を取り出し、火格子も取り出し、完全に火を落としたら、 ブローダウンバルブを開けて、ボイラーの水を抜きます。 まだ蒸気圧がある場合は、勢いよく、蒸気/熱湯が排出されますので、火傷しないように注意します。 そして、煙管掃除を行います。ブラシを煙管1本ずつに挿し入れ掃除します。 オガ炭を焚いていましたので、石炭焚きの場合より、汚れ・詰まりはあまりないと思います。 車の中です。この線路の上にOS製Superー6を乗せます。
ガードレールがあり(↑ ↑)、走行運搬中の脱線防止に有用だそうです。 今回も朝から楽しい時間を過ごすことができました。 レイアウトのオーナーさまはじめ、参加されましたみなさま、ありがとうございました。 また、お邪魔したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 (その4へ戻ります) |