(その7の続きです)
オーナーさまが運転する動輪舎製 C56124の運客列車です。
オーナーさまのご厚意で1時間ぐらいでしょか、運転させていただきました。
つくで駅でお客さまが乗車されている間に、テンダーから降りて、焚口戸を開けて、火室内を見ます。
基本的に走行中での投炭はしないので、火床の厚さを確認し、投炭必要量を判断して投炭します。
正確な火床の厚さを知るには、できれば火かき棒で均してみると、いいと思います。
燃え尽きようとしているものの、形が残っており、見た目以上に火床が薄いことがあります。
そうかといって、「たぶん、薄いだろう」と判断し、焚き過ぎてしまっても、芳しくありません。
火かき棒の使い方は、ボイラー蒸気圧を適切に維持する上の一つのポイントだと思います。
火かき棒を使う理由・メリットは、次の通りです。
@凹凸のある火床を均す。→ 均した上に石炭を投炭すれば、火床全面にわたる活発な燃焼につながると思われる。
A火床の正確な厚さを知る。→ 適切な投炭量につながる。
B石炭燃焼の妨げとなる、灰や燃え殻を灰箱に落とし、火室から取り除く。→ その後に投炭した石炭の、火床全面にわたる活発な燃焼につながると思われる。
給水については、フィードバックバルブの開閉量を一定にして、走行する方法もありますが、
私はボイラー蒸気圧と水位、線路勾配状況などにより、フィードバックバルブの開閉操作をしています。
つまり、状況に応じて、開閉量を変えています。
ボイラー蒸気圧は0.4MPa以上で、水位はできれば水面計の半分ぐらい、最低でも水面計で見えているように保ちたいところです。
運客走行のはじめのうちは順調だったのですが、ボイラー蒸気圧0.4MPa以上の確保が困難になり、
フィードバックバルブを閉めることが少なくなってくると、ボイラー水位が徐々に下がっていきます。
そして、遂にボイラー蒸気圧を0.3MPaまで下げてしまい、かつ水位は水面計から見えなくなりそうになってしまい、
運客を中断しました。そして、機関区?に戻ってきました。修行が足りません(反省)。
なお、煙突の上にあるのは、火の粉止めです。
火の粉が飛んで、お客さまに当たるのを防止します。
皮膚に直接当たれば、やけどする恐れがありますし、衣類に当たると、穴が開いたりします。
お客さまの安全対策は、昨今、ますます重要になってきているように思います。
機関区?で、たたずんでいるC56124の向こうは、
圧縮空気で走行する9600形です。
C56124の運客列車は、乗用台車を2輌連結していました(↑)。
本日の走行は午前中で終了して、後片づけを行います。
テンダーの後ろ側です。何故撮影したのか?。→ → → 安全対策がしてあったからです。
それは、これ(←)です。鎖です。
万一、テンダーと乗用台車との連結が外れた場合に備えて、鎖で繋げていることです。
お客さまが乗っている乗用台車との分離を防止する対策なのです。
今は乗用台車と連結していませんので、乗用台車側につなげる側(←)を、
テンダーのフックにかけてあります。
午後1時になりました。運客走行を再開します。外国(米国?)のディーゼル車輌のようです。
この車輌はリモート(ラジコン)操作できるのです。
実は、10時からの運客走行の前にオーナーさまが試験走行されているのを見て、操作させていただきました。
遠方から操作して、後進させたところ、後ろに停車中だった工事用車両に追突させてしまいました。
てっきり本線上に停車しているものと思って後進させたのですが、側線に停車しており、かつ、その側線には、工事用車両が留め置いてあったのです。
大変失礼しました。以後、気をつけます(反省)。
教訓:遠方の列車をリモート操作で走行させる場合は、車輛の前後をよく確認してから走行させること。
つくで号です。木製の蒸気機関車で、電動です。
こちらは、名鉄7000系パノラマカーです。
B形タンク機関車(電動)です。ナローゲージの機関車のようです。
オシレーティングエンジンのように、シリンダーが首を振って走る、とても面白い機関車です。
2日間、どっぷりと大型鉄道模型、ミニ鉄道、ライブスチームの世界に浸かり、楽しい時間を過ごすことができました。
みなさん、ありがとうございました。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
(その7へ戻ります)
|