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クイーンズ・ギャラリー(音楽のレッスン)


 

 私のようなつまらない人間が偉そうなことは言えないのだけど、今できることを精一杯しないと何にもできなくなります。そういう意味で、すぐにUpしなかったことを後悔しています。


 イギリスを訪問したのが、昨年(2003年)の7月23日のことです。Upをさぼっているうちに、ドンドン月日がすぎてしまいました。当時ロンドンを何とか観てまわれたのは、ごんさんのおかげです。感謝・感謝です。


 その日スキポール空港からヒースロ空港まで、朝一番の飛行機で飛びました。空港まで、ごんさんが迎えに来てくれました。それから、市内までヒースロ・エクスプレスに乗って向かい、パディントン駅から、ブラックキャブでホテルに行きました。ホテルは、ロンドン・ナショナル・ギャラリーの傍の、ヒルトンホテルでした。あまり良いホテルではありませんでしたけど、アクセスは良かったです。


 荷物をおいて家族で、バッキンガム宮殿の傍(中?)のクイーンズ・ギャラリーに行きました。勿論地下鉄でですが、どの駅で降りて歩いたかは、憶えてません。




クイーンズ・ギャラリー

    霧のような雨が降っていました。
建物はこじんまりとしたところにありました。
(ピンボケで申し訳ありません。)


ただ、私の脳裏にくっきりと残っているのは、作品『音楽のレッスン』の輝きです。


 

 『音楽のレッスン』といわれるこの作品は、観た時その精巧さに、驚嘆します。当時、私はスコープを使って観ることに喜びを憶えてました。うすくらい、その部屋で拡大してみても、奇麗で美しい作品でした。


 月並みな言い方かもしれませんが、この作品は、フェルメールのフェルメールらしい作品だと思います。少しフェルメールをかじった人ならわかってもらえると思うのですが、彼の作品には独特の静けさがあり、観るものが、息をのんで、みつめる気持ちにさせる、そういう世界にひきずりこまれてしまうものがあります。まさに、この作品がそうです。


 よく『絵画芸術』を技巧の頂点にあげられますが、それはそれで間違いないのですが、この作品も円熟期の頂点に値するものです。




 

 細かく見て行きたいと思います。ただ、この画像を作成したのは昨年で、自分でもうる覚えの箇所が結構あります。
 

 1.窓から入る光の感じが結構明るいです。う〜ん、光が射してるという感じです。 
 

 7.ここに描かれた楽器は精巧で、弦が見事に張っています。一本・一本が生きているという感じです。どうやって描いたんだろう。フェルメール作品で沢山楽器は出てきますが、私は一番奇麗に描かれている気がします。


 5.白のデカンダが、意味深にその存在感をしめしています。とても、美しかったです。


 8.9.タズベリーも床の市松模様も奇麗に、実に美しく描かれてます。


 4.このヴァージナルの黄色が、光を浴びているからか、美しく輝いた黄色です。少女のレモン色のブラウスとの対比が何とも言えません。レモン・イエローは、ゴッホが言ったように、フェルメール作品の素晴らしさを伝えます。


 6.勿論、フェルメールと言えば、このブルーの色です。この椅子の淡いブルーは、『青衣の女』を思い出させます。


 2.3.確かに、鏡に映るものは矛盾を感じます。2.は、チェロが描かれているのでしょうか?少女の顔は、どうしてこのように描かれたのでしょうか?先生に対する想いをフェルメールは描きたかったのでしょうか?なぞです。


 この作品が、海外に出ることは、まずないような気がします。いつかまた観に行きたい作品です。皆さんも是非観に行ってください。フェルメールファン必見の作品です。

(2004年5月24日作成)




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