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2005年03月31日
ヨーロッパでの運転について(30年間の経験から) 1
右優先ルール
歴史的には「右優先」という大原則があります。
交差点でほかの車と出会ったときにどちらに優先権があるかを決めるルールは「自分より右側の車が優先する」という大原則です。きわめて簡単明瞭な原則です。交差した場合は、右側に車があればその車を優先させればいいのです。自分より左側に車があれば、それを抑えて自分が先に交差点に入るわけです。これは道路が交差しているときに「どっちが優先かな?」というのを判断するときのルールです。
パリの凱旋門ロータリーの場合、入ってくる車のほうに優先権がありますから、ほとんどスピードを落とさないで入ってきます。ですから凱旋門は入るときより、廻っていて出るまでのほうが緊張します。廻っている間つぎからつぎへと優先権のある車が割り込みのような形で入ってきますので。
では、信号のない3つ辻で3つの車が同時に出会ったらどうなるでしょうか? みんなお互いに譲りあうことになります。
初めてフランスで運転を始めたとき(30年くらいまえの話ですが)「どうしたらいいの?」とフランス人に聞いたところ「雰囲気で判断しろよ」と言われました。誰も右優先で譲っていたらデッドロックして動けませんから、誰かが先に交差点に入ることになります。
右優先は主に市内の話で、郊外では事情が違います。もし、右優先が郊外でも適用されたら大変です。直進車はいつもつながっている道路に気をつけないといけないから、おちおち運転もできなくなります。そのため、郊外では右優先がなくなります。右優先解除のための表示があります。
右優先解除のマークがあると右優先はなくなり、当然直進優先です。右優先マークと右優先解除マークは、ふつうの運転感覚とマッチしています。市内のロータリーでは右優先なのですが、郊外のロータリーでは右優先解除なので、直進車はビュンビュン飛ばしています。「このロータリーは市内か郊外か?」という気配りをして、そしてマークを確かめて下さい。
ただ時代の変遷というか、昔ほど右優先に気を使わなくてもすむようになってきています。旧市街のゴチャゴチャしたところは避けて都市間の移動だけならば、日本での運転とほとんど同じです。
車線の表示には注意をしよう
日本と違って、「点線は進入可」、「実線は進入禁止」で統一されています。白線は越えてもいいが、黄色は駄目という日本のルールと違い、色は関係ありません。黄色でも点線は越えてもよくて実線は駄目です。工事中のために車線を引き直している場合、黄色の車線をよく見かけます。
この点線と実線のルールはよく守られています。日本の場合は「無視する車が多い」というか、きちんと守っていると非常に運転しにくいという事情がありますが、ヨーロッパでは運転にマッチした車線表示になっていて感心します。
投稿者 tadashi : 2005年03月31日 20:37