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2005年08月28日
式は書けなくてもいい
「式」には書けない問題も多い。 というより、世の中の問題は簡単に定式化できるものではない。 しかし、「解法」は必要だから、コンピュータ処理のためのプログラムもつくられる。 処理対象を定式化するより、プログラムの「仕様」を記述するほうが先。 実際は、仕様もいい加減なままに仕事をする。 それほど、ソフトウェア関連の業界は忙しい。
世の中には解決すべき問題は山ほどある。 だから、会社の人の中には、大学でもそういう問題をやればいい、と思う人もいる。 しかし、仮にそういう問題が100あるとして1つに1年かかるとすれば、家内工業的な大学の研究室では2,3の処理がせいいっぱい。 そんなことをやっても仕方ない。
現在の100の問題に含まれる共通の問題点を抽出して、これからの100の問題を解決する「新手法」を見出すために「研究」をしている。 会社の人もほぼ理解してくれるから、同じことをやってくれ、とは言わない。
ところが、世の中の問題と遊離した問題を「研究対象」としている大学の先生も多い。 この場合、学生さん(とくに院生)は注意しないといけない。 会社にいったら、それでは不可は当たり前。 じつは、大学でも「それでは不可」になりつつある。 「説明責任」が十分にできないものは研究に値しないからである。
厳しい、という現実がある。
投稿者 tadashi : 2005年08月28日 12:56