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2005年08月27日

勝利の方程式

タイガースの場合、リードしていれば7回からJFKを登場させる、という「勝利の方程式」がある。 メディアはこう表現するが、この「勝利の方程式」という表現はおかしい、と私は昔から教壇で言い続けている。 「勝利の方程式」の言いだしっぺはジャイアンツのNさんで監督時代(現終身名誉監督)。

「勝利の方程式」は
 (自チームの得点) = (相手チームの得点)+X
なる式で「Xが1以上の値になる」ことをいう。

「リードしていれば7回からJFKを登場させる」というのは、勝利の方程式の「解法」なのである。 「方程式」と「解法」をごっちゃにしていいなら、受験生はやってられない。

じつはハイパーインカージョンの式は、式自体の具体的な形もいろいろあり、ほとんどの式は(非線形のため)解けなくなる。 結局、コンピュータで強引に計算することになる。

このとき、物理屋さんは式にこだわる。 アインシュタインじゃないけど、できるだけシンプルで万能な式を見出そうとする。 工学屋は、それはそれとして、とにかくコンピュータで解きやすい式と解法を見出そうとする。 式も定まらないのだから、結果重視でいく。 人工知能的な立場の私も同じ。

未来方程式でも「方程式」と「解法」の違いは歴然。 物理屋と工学屋の違いもここにある。 ごっちゃにするのはまずい。


投稿者 tadashi : 2005年08月27日 09:23

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