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2006年01月13日
金は返したくない
借りた金は返さないといけない。 ふつうは利子までつく。 低利子の現在、「利子分はまけてやるから元金はそっくり返せ」というのでは、あまりうまみはない。
じつは、日本の現在の奨学金制度(育英会)は、あげるのではなく、貸すだけ。 昔は、それでも免除職というのがあって、そこへ就職すれば返却不要。 だから、それを見込んで借りることができた。
ところが免除職(大学、公的機関)にありつくこと自体難しくなった。 昔は、民間企業と公的機関にかなりの給与差があり、ほとんどは民間へ行った。 その「つなぎとめ」という意味もあった。
今やそんな時代ではない。 大学院も修士までは行くけど、博士にはなかなか行かない最大の理由。
だから(「時代による変化#7」で書いたように)最短6年で「博士」まで行けるようにすればいい。
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じつは日本に来る国費留学生は特別扱い。 彼らは、奨学金は(借りるのでなく)貰えるし、また、金額も多い。 こんなに国費留学生の待遇のよい国はない。
それは、中曽根さんが首相の70年代の終りに「留学生を10万人に!」という政策をとったから。 その結果、現在、12万少しになった。 もちろん、これは私費も含む数。 ただし、数が増えたといえ、欧米に比べれば、まだ少ない。
外国(とくに東南アジア)から「私を推薦して」という手紙やメールがしょっちゅう来た。 留学生にとっては、国費留学生というのは魅力的だけれど、すごく狭い門なのである。
投稿者 tadashi : 2006年01月13日 13:34