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2006年05月05日

情況の報知

敵の「情況を報知」せよ、というスパイの教科書が「情報」の語源といわれる。 明治時代の話で、フランス陸軍の指導書の訳だから、まぁ仕方がない。 現在、「報知」という言葉が使われるのは、新聞名ぐらいか。

語源は別にして「情報」という言葉は定着した。 コンピュータ処理の意味で「情報処理」という言葉も使われだして、1960年代に日本にも情報処理学会が誕生した。 今となっては、「情報処理」は限定された意味になっていて、いい学会名称ではない。

「情報工学科」が日本に誕生したのは1970年で、京大はその老舗。 日本語としては、すっかり定番となった学科名が36年遅れで今年広島工大に誕生した。 情報後進地域(?)の中国地方ならでは、である。

さてその英語名は Computer Science になっているが、「工学がサイエンスか?」という人がいる。 それに対しては、英語は国外向けだから、スタンフォードやカーネギーメロンと同じ「Computer Science でいいんですよ」といっている。 ついでに「中味は全然ともなっていませんが」とも付け加えて。

「情況の報知」にこだわるより、アメリカのように「コンピュータ」という言葉を使うほうがいい、と昔から言っている。


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電子・光システム工学科(現在2年生以上は兼務)は、来春から「電子情報工学科」になる。 この英語名は Electronics and Computer Engineering だから、情報工学科の Computer Science とバランスはとれている。 

情報工学科、知的情報システム学科、健康情報学科の3つは、工学部ではなくて「情報学部」に属す。 この英語名は知らされていないが(というのも妙な話だが)、推測するに Faculty of Informatics かな? 今度、情報学部長に聞いておかないといけない。

本務が情報学部で、工学部を兼務しているが、2学部にまたがっているという感覚はない。
2学科にまたがって勤務しているのは痛感するが。


投稿者 tadashi : 2006年05月05日 05:30

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