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2006年05月13日

池の中に入ってはいけない?

言いたいことを伝えるのは言葉であるが、言外のことは推定してもらう以外にない。 この「言外の含み」で文学が成立しているから、始末に終えないところもある。

文章にしろ、詩にしろ、直接表現+間接表現 で成り立っているが、送り手のこの2つが、受け手に正しく伝わるとは限らない。 間接表現が「言外の含み」の部分で、作品の価値を大きく作用する。

一方、直接表現は「論理的な表現」にしないといけないことも多い。 そうすれば、コンピュータというかロボットでも理解できるようになる。 ここは正しい文章にして欲しいので、「あぶないから、池の中に入ってはいけません」と柵に書くだけでは十分ではない。

「あぶないから、この柵の中に入ってはいけません」と書かないといけない。 池に入るのはダメだけれど、柵の中に入るのは禁止されていない、ということになるからである。 「池の中に入るのが危険」なのは用水池だから当然で、それを防ぐために、柵を越えると「池へ滑り落ちる危険性が大きいこと」を子供に注意しないといけない。 

こういう非論理的な掲示が、うちの団地の用水地の柵にあるのを眺めるたびに、最近の「国語力の低下」は、子供だけでなく、大人の問題でもあるように感じる。

投稿者 tadashi : 2006年05月13日 01:06

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