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2006年07月30日
光ファイバー
電子工学分野で20世紀のわが国の発明者をあげるとき、大物の存在を忘れていた。 舛岡さんのボスの西澤潤一先生である。 ただ、西澤先生の発明は沢山ありすぎて、どれか1つということになると「光ファイバー」になろう。 この場合は「電子工学分野」であるが、半導体関係ではない。
もっとも、西澤先生の場合、業績のメインは「半導体」である。 ずっとノーベル賞候補にあがっていたのも、半導体分野の業績が大きいからであるが、一般の人には「光ファイバー」のほうがわかりやすい。 仙台市内の4号線に「光通信発祥の地」とかで東北大学通研への道を示す標識があるのも、一般の人にわかりやすくするためである。
青色発光ダイオードの中村さんは西澤先生と感じが似ている。 「闘う研究者」という面を陽に出すタイプだからである。 弟子の舛岡さんは逆に、もの静かな研究者である。 ちなみに私は西澤研の出身ではない。 学位論文の副査になってもらったし、研究室には出入りしていたが。
常温レーザーの林さんと西澤先生はほぼ同じくらいの年齢で、ともに私よりひと回りくらい上。 片方を「さん」づけで書き片方を「先生」と書くのは、一緒に仕事をした方とただ教わった方という違いからきている。
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敬意を払って西澤先生の業績を参考までに。
西澤潤一業績一覧
PINダイオードの開発
静電誘導型トランジスタの開発
静電誘導サイリスタの開発
イオン注入法の開発
半導体材料の完全結晶育成法の開発
アバランシェフォトダイオードの開発
半導体レーザーの発明(1957年日本国特許出願)・開発
高輝度発光ダイオード(赤、緑)の開発
光ファイバーの発明、開発
分子振動、格子振動(フォノン)を利用したテラヘルツ波発生の提案(1963年)
テラヘルツ波による癌診断、がん治療の提案(2000年)
以上Wikipediaより
投稿者 tadashi : 2006年07月30日 01:22