« 昨日はダメな日だった | メイン | 相違は当然かも »

2009年03月13日

ゼロは悩ましい

「奇数パリティの反転回路はどれか?」という問題を「0個又は偶数個の1が入力されたとき」という書き出しの基本情報の問題が昨秋出た。 せめて偶数個(0個を含む)と書いて欲しかった。 mod2という表現をすればなんの問題もないが、偶数と書くと「0は偶数でない(もちろん奇数でもない)」という「狭いイミでの偶数」を主張するヤツが居る。

世間の奴らがそういうのは許せるが、コンピュータを専門とする人は「偶数とはmod2がゼロになる数」としないといけない。 前大学でも「0は偶数でない」と書いてる本があります、という学生が居た。 素人みたいなことを云っちゃいけない。 もっとも、世間の人の目に触れる機会があるなら、「0又は偶数」という表現のほうが無難である(と勤務する大学の数学の先生もそうおっしゃってられた)。 基本情報の問題の書き方も仕方ない。

コンピュータの世界では、「数は0から始まる」のは常識である。 しかし、世間では1から始まるほうが自然。 だから、2000年は20世紀で、「21世紀は2001年から」というクイズ問題に使われることになる。 

ゼロは加法群の単位元なんていうシンタクティックな話はすっきりしているが、人間社会に入るとゼロの扱いはややこしい。

投稿者 tadashi : 2009年03月13日 18:51

コメント

コメントしてください




保存しますか?