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2010年11月15日
タービンの思い出
飛行機では今やプロペラでもタービンが使われるが、ジェットはもちろんジェットタービン、しかし船は昔からタービンだし、発電装置にもタービンが使われる。 領土問題で問題のあるロシアだけど、最近ハバロフスクでの発電施設を川崎重工が受注した。 川崎重工はもともとは造船会社で、三菱重工とともに造船業は神戸の基幹産業だった。
「造船業は神戸の基幹産業だった」と表現した理由は、1950年代ですでに変化し始めて、「海から陸へ上がる」というのが川崎重工の目標だった。 あとで分社化したのもあるが、航空機、オートバイ、(在来線、新幹線などの)車両、ビル建築など「陸の商売」は多様になっていった。 当時の川崎重工の設計部は大きく分けて2つ、「造機設計」と「造船設計」に分かれていた。 「陸の商売」の土台になったのは、造機設計のタービン技術と、造船設計の構造技術である。
なんで川崎重工に詳しいかと云うと、親父(すでに没)が川崎重工の技師だったからである。 機械屋さんで造機設計に属し、家の本棚には関連する技術の本があった。 歯車の本などチラっと見たことがあるが、非常に混みいった図面。 今ならCADで能率よく描けるが、当時は手作業での仕事で「大変だなぁ」と子供心に思った。 親とは違う道を選択したつもりだったが、工学という範疇では同じ、だったみたい。
遠くまで行ったつもりの孫悟空も、じつは「お釈迦様の手の上に居た」という話に似ているかも知れない。
投稿者 tadashi : 2010年11月15日 01:35