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2011年06月22日

専門家出て来い 〜古い漫才の「責任者出て来い」のように〜

専門家は素人を納得させる責任がある。 しかし、原発の場合の問題点は、「専門家というのが怪しい」ということである。 核反応の知識があっても、それは原発の専門家ではない。 原発というシステムの専門家でないといけない。 専門家に責任感があれば、責任者として名乗り出て、終始を図るはず。 3.11直後からずっと怪しい奴しか出て来ていない。 責任者として、「見栄の切れる専門家は不在」と断定せざるを得ない。

専門家が不在となったのは、理系の人気のなくなったことが遠因にあるが、原子力関連の工学分野の凋落が最大の原因だろう。 1960年代にあった原子力工学科(阪大)、原子核工学科(東北大)なども、学科名を変更して原子力の影を薄くしてしまった。 化学に対する化学工学のように、原子核物理(理学部)に対する原子核工学を、工学部できちんとやらないと、専門家が育つわけはない。

今回の事故で、「専門家のいないこと」がバレてしまった。 当面は、「脱原発」を説得できる専門家がいないのである。 このツケを払うには、四半世紀(25年)くらいかかりそうな気がする。 

投稿者 tadashi : 2011年06月22日 06:29

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