きれいな思い出
(3)
(まじ話です。ノンフィクションですが、登場人物は全て仮名です。)



18歳 7月11日

文化祭へ行った。

2時間近く、ゆみを捜していた。

その間、いろんな奴に会ったが、誰とも少ししか話さなかった。

ゆみを捜していたから。


音楽室でやっと見つけた。

録音用のテープがなくなったと、慌てていた。

俺は、バイクでテープを買いに走った。


打ち上げが始まった。

生徒会室で、酒盛り(笑)


ゆみとはずいぶんと話した。

どうでもいい話しばかり。

肝心な事は何一つ言わなかった。


俺が離れたところへ移動すると、付いて来る彼女に、

安心していた。


俺はバイトが休めない夏になろうとしているのに。



18歳 8月18日

友達へ電話をした。


”まずいなあ”と言うのを無理に聞き出した。


鈴木が、ゆみに付き合ってくれと言ったらしい。


とにかくゆみと話そうと思い、電話した。


はじめのうちは、どうでもいい話しをしていた。


ゆみが”そう言えば昨日・・・”と言いかけて

やめたのをきっかけに聞いてみた。


やっぱり、本当だったんだね。


鈴木の方は断ってくれと言った。


俺と付き合ってくれと言った。


”ただのBFならいんですけど、それ以上は・・・”


”だめ?”


”少し猶予を下さい”


ゆみは2ヶ月くらい前に付き合っていた彼と別れたと言っていた。


差出人不明の残暑見舞いが届いた。

おそらくはゆみだ。昨日ってのはこの事か。



「私の身辺、激動の高2のようでめまぐるしく変っていきます」

「いろいろ迷惑おかけしました」

「10月に挙式の折にはどうぞいらしてくださいまし」

「くららねいことを申しました」

「こわ。不幸の手紙じゃ」

「I'm crazy girl bunretsusyo」



意味不明・・・・だった。この時は。



18歳 8月21日

バイトをさぼって海へ行った。

生徒会OB連中と現役連中と。


ゆみと話した。


”色々、難題ばかりふっかけてごめんね”


”全然難題じゃないですから”



帰りに男連中とラーメン屋行こうとしたら、

女の子に呼ばれて、喫茶店に入った。


俺と、小原と、ゆみとゆみの友達、

えみとその友達。


(^_^;)なんて組み合わせだよ。まったく。


”猶予はいつまで?


”今度会った時”


もう、決まっているんだな。多分。



喫茶店を出た後、えみ達とゲーセンに行く事になった。


俺とえみがゲームしてる間に小原とえみの友達は

深刻そうに話をしていた。


えみ達が帰ってから、小原に喫茶店で聞いた。


えみの友達の話しでは、ゆみは鈴木の方が好きらしい。


えみは今でも俺の事を好きなんだと言っていた。


俺にゆみをあきらめて、えみとよりを戻すよう

頼んでいたんだそうだ。


”ゆみに振られたから、えみに乗り換えるなんて、

そんな都合のいいまねはできない”


と俺は小原に言った。


ゆみは本当に鈴木が好きなのか?わからない。


それにしても・・・ なんでこうもみんな知ってやがるんだ?



18歳 9月1日

学校へ行った。

そして







ゆみに振られた。


鈴木にも断ったと言っていた。

えみと付き合ってくれと言った。


何か言われたんだな。多分。


小原には鈴木の方が好きだと言ったらしいね。

小原は俺が知らされる前に知っていたようだ。

えみの友達の手紙で。



18歳 9月3日

また、学校へ行った。行きたくはなかったのだが。


鈴木が生徒会室へ入って来た。


顔が引きつったようだった。


何もなかったかのように話すのが俺の精一杯の意地だった。


プライドだった。最後の・・・・



ゆみが来た。


俺には決して見せる事のなかった愛する者への顔で

後で会う約束をしている。


耐え切れるものではない。


暗い顔になるのを抑えつける事はできなかった。



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