'98北海道ソロツアー

 初北海道、日程の許す限りのロングツアー、その2

北海道東部、北部  <今までのあらすじ…>

G.W以来のロングツアーで体力もついていなかった輪駆は
最初体力不足で悩まされつつツアーを続ける
ようやく体力に不安がなくなってきたところで
なんと膝にアクシデント発生!!
何とか最大の難関「知床峠」は越えたものの
まだまだ稚内までは程遠い
膝の調子は大丈夫なのか??
無事に稚内まで辿り着けるのか!?
旅はまだ3分の1を終わったばかり…

≪1998年8月11日≫(晴れ)
旅程:ウトロ〜カムイワッカ〜ウトロ
知床大橋 今日は休養日、とりあえず知床探検としゃれこむことに
テントも荷物もキャンプ場に置いたまま出発
自転車が軽いのは非常にいいことだ、負担も少ないし
で、今現在、タイヤがセミスリック(*1)だったので
近くのガソリンスタンドでタイヤ交換(*2)
ダート対策をして、いよいよ出発、まずは知床五湖を目指す
しかし、そんなに知床五湖までの道程は楽じゃない
UPDOWNを越え、ひょろりひょろりと登っていってようやく五湖に到着
しかし、五湖のうち二湖ほどは熊出没のために立入禁止
北海道には熊が数多くいることを実感する
それでも、湖を回り、さて次はカムイワッカ…だが、五湖から10数km先にある
しかも全面ダート、かなり条件は厳しい…でも、せっかく来たんだし、と行くことに
熊に脅えながらしまったダート道を走り抜ける、もし出会ったら生きて帰れない…と思うとさすがに恐い
それでも無事にカムイワッカ入り口到着、ここからは歩きで湯の滝に向かう
入り口で草鞋を貸し出している、面白そうなので借りることに
これが滑らないから非常に歩きやすい、サンダル履きの家族連れがつるつる滑るのを横目にぐんぐん登ってゆく
途中辺りから、川の水が熱い個所が出てくる、50度位あるんじゃないかって所もあったりして面白い
そして、湯の滝到着、晴れていればもっと上を目指せるらしいが、あいにく天気が悪い
水量も多いのでそれは無理っぽい、ついでにお湯も少しぬるい…でも、野趣に溢れ居ていて気持ちよい♪
スッキリした後は、もう少し奥にある知床大橋に行ってみる、橋より先は一般人通行禁止だ
記念撮影橋で記念撮影をしていると、車が迷い込んでくる…ちょっと恥ずかしい
「羅臼はどこですか…」って、どこから間違ってんだおっさん!!
で、ウトロに戻る、行きはドキドキ帰りは楽チン
と思っていたら道路のこぶに突っ込んで
サイクルメーターがどこかにすっ飛んでしまう、慌てて探すが全然見つからない
すると偶然通りかかったチャリダーが一緒にさがしてくれた
と思ったら何と
尾岱沼に行く時に途中でリタイヤしていったおっさんだってちょっとビックリ
意外なな所で出会いはあるもんだ…そして、何とかメーター発見
良かった良かった…これからは気をつけよう…

で、ウトロに戻り、またG.Sでタイヤを交換して、後輩の店に…
そこで土産を買って実家に送りつけ、キャンプ場へ…休養のつもりが結構頑張って走っていたからビックリ

当時の日記の抜粋
「カムイワッカの滝、なかなか良かったよ…迷った挙句の行軍だったけど、
                      そのうちなれてきたらダートも楽しいもんだし…」

<11日終わり>

≪1998年8月12日≫(晴れ)
旅程:ウトロ〜常呂

オシンコシンの滝 長く親しんだウトロの町とも今日もお別れ
生活は完全に朝方だ、4時半起きの6時半発
後輩の店により、また合宿で、と別れてから
海沿いの道をひた走る、膝も少し痛いが我慢は出来そうだ
途中、オシンコシンの滝に寄る、綺麗な滝が心を癒す
そして、なんだかんだで気がつけばもうすぐ網走だ
少し手前にある原生花園で休憩、時期が時期だけに花は少ない
網走と言えば、やはり網走刑務所、そして流氷、その2つ
しかし、流氷に関する博物館はここより更に北の紋別の方がよさそうだ
と言うわけで今現在の刑務所をまずみる…う〜ん、ここのお世話にはなりたくない…
そして、監獄博物館…って、入場料\730!?しかもゆっくり見たら2時間かかる…
旅路を誘うアングルだ…よし、ここはまた妻と子供が出来てからくることにしよう…
と、捨て台詞を残し結局監獄博物館には入らず、先に進むことに
網走の時点でもう100km近く走っているのだが、もう少し走れそうだ…
と思っていたら、なんとサイクリングロード発見(*3)
一気にこれで歩を進められそうだ…
で、一気に30km稼ぎ、常呂町へ、ここはカーリングが盛んな町
何とカーリング専用ドームがあるほどだ
もうサロマ湖は近い、一気にサロマ湖へ向かい、キャンプ場へ
そこで、荷物を置いて、ワッカ原生花園へと向かう
さっきの原生花園よりも規模が大きい
しかも、自転車で走れる場所もあるので、自転車を持っていって楽しむことに
そんなこんなで、結局今日の走行距離は143km、歴代2位の走行距離である
この日のキャンプ場は「蚊」が非常に多かった、'01年北海道の幌延並み(*4)の蚊の多さである
と言うわけで、食事を済ませ、速攻でテントの中に逃げ込む…ふぅ…

当時の日記の抜粋
「飯作るだけの時間に軽く10匹は殺した…虫除けスプレー持ってきて、初めて役に立った…」

<12日終わり>

≪1998年8月13日≫(曇りのち雨)
 旅程:常呂〜興部

ワッカの水 起きると外は曇りがち、雨が降るかもしれない
でも、さすがに朝に蚊はいないみたいだ…
朝食を食べ、いざ出発、今日はまず、サロマ湖沿いに北上だ
サロマ湖畔には、キャンプ場も多い、5,6個はある
ついでに、廃線跡があるせいか、列車を利用した無料宿泊所もあったりする
そういうのを横目に北へ向かう、水産市場みたいのもあったが
あまりに朝早かったためまだ開いていない…帆立食べたかった…
ひた走ると、途中にコンビニ、休憩しているとなんと
欲しかった雑誌が(もう奈良では置いていなかった)置いてあるっ!!
ツアー中にもかかわらず即買い、また暇な時に読もう
まだぐんぐん進む、コムケ湖を越え、紋別空港を越え、紋別市へ
ここの道の駅に、流氷科学館があるので、そこを見学
一度は生の流氷を見てみたいものだが…また妻と子供が出来てからってことで…
ちょっと疲れたので、紋別のサティ(まだあるのかな??)で、立ち読み&食購し、交通公園(旧紋別駅)で昼食
無料宿泊列車休憩した後出発するのだが、しばらく走ると遂に雨が…
頑張ってとりあえず興部(おこっぺ)町まで走る、まだ時間は15時頃だが…
この雨の中走るのもダルイ話だ、と思っていたら、
TMにも書いてあるように「道の駅おこっぺ」(旧興部駅)にも
列車を利用した無料宿泊所があるではっ!!
ちょうどいいやと、今日の宿をここに決める、まだ時間も早いので
すんなりと受付終了♪そして、時間的余裕を盾に、洗濯、風呂
余裕を持って残りの日々を動けるようにする
で、今日は興部にて宿泊…時間は早かったが、さり気に97kmも走っているので驚きだ
昨日買っていたエアサロンパスのお陰で膝もいくらかは楽にはなっているし…
まぁ、それだけ出発が早かったと言うことだろう。明日はどこまで行けるかな??

そういや、奈良に忘れ物したことに今日気付く、合宿において結構大切なものなのに…

当時の日記の抜粋
「明日はクッチャロ湖を目指す。何かのひょーしでヒザが直ってくれれば何も言うことないんだけどなぁ…」

<13日終わり>

≪1998年8月14日≫(曇り)
旅程:興部〜浜頓別

神威崎 起きるととりあえず雨はほとんど止んでいる
しかし、まだやはり雑魚寝には慣れないようだ
どうもちょっと寝たりなくって、眠気を残しての出発
最近は風にも恵まれているせいか、調子も非常にいい
スイスイと北上してゆく、雄武(おうむ)町を越え、枝幸町へ
途中の道の駅で、久々に実家に電話する
たまには無事を知らせておかないと…
というより、成績が気になって仕方ないから電話しただけか
枝幸町はカニで有名、でも、自転車のツアーでカニを買って運ぶのはある意味自殺行為(!?)
カニを買うほどの金銭的余裕もないので、枝幸では休憩(昼食)だけして先に進む
しばらく北に進むと、神威崎が見えてくる、ここは山が海まで張り出してきている
この長い道を造る上で、かなりの難所だったろうなぁ、と思いながら通り過ぎる
神威崎を越えればじきに浜頓別に着く、ペースもいよいよ上がる
で、今日も結局100km以上走って浜頓別に到着、食購を済まし、クッチャロ湖畔にあるキャンプ場へ
テントを張ってから、すぐそばにある浜頓別温泉へ
強いアルカリ泉らしく、風呂に入るとぬるぬるして気持ちが良い、日本でも有数の「濃い」温泉らしい
テントに戻り、夕食、久々にビールを飲んで気持ちも良いまま、外はうるさいけど、あっという間に眠りに…
そういや、昨日はあまり眠れなかったせいか…でも、クッチャロ湖もいいところだ♪

当時の日記の抜粋
「いよいよ明日は宗谷岬&稚内!!一応これでソロツアーの目標を達成する訳だが、
      その後、まだ3日程余りが出るので、利尻or礼文でも行こうかな?それとも
              米作北限でおなじみ(?)音威子府目指すか?それは分からないけど、
                             とにかくここ3日ほどすごく調子がよい」

<14日終わり>

脚注説明
*1:ツルツルのタイヤ(スリックタイヤ)とボコボコのタイヤ(ブロックタイヤ)の中間性のタイヤ
   大体の道で安心して走れるが、どちらの道でも最大限の力は出ないのが欠点
*2:ちょうと空気入れのバルブが米式(バイク、車と同じ)なので、G.Sで空気入れ可能
   ツアー中はある意味米式バルブが便利なのかも…
*3:鉄道廃線跡に作られていることが多い、廃線跡マニアな(!?)輪駆にとっては、夢のような時間が過ごせる
   もちろん邪魔な車も出て来ないし、距離稼ぎには最適…店がないのが欠点か!?
*4:こちらを参照して頂戴な♪

<'98北海道ソロツアーB終わり>

<'98北海道ソロツアーCに続く>