蔵王山
Mt.Zaou 1841m

蔵王山麓
  猪苗代湖から檜原(ひばら)湖、そしてスカイバレーの白布峠(1410m)を抜け、米沢盆地に入り、左手に朝日岳(1870m)連峰そして右手に蔵王山(1841m)を望む米沢街道を北進してきた。
  蔵王山麓までやってくると、5月の連休であるのに、桜が満開であった。この辺は、やっと春がやって来たという感じであった。
  蔵王山に登ると、上は未だ雪が残っており、蔵王名物の御釜は、半分凍っていた。蔵王山は、南北30kmの火山群の総称で、蔵王連峰とも云われている。北蔵王(雁戸山:がんどさん)、中央蔵王(地蔵山、熊野岳、刈田岳)、西蔵王(龍山:りゅうざん)、南蔵王(杉ヶ峰、屏風岳、不忘山:ふぼうさん)等からなり、最高峰は熊野岳(1841m)である。
  昔(古代)は、蔵王連峰をわすれずのやま(不忘山)と呼んでいた。蔵王山の名前は、中世に、信仰対象として、奈良県(吉野)の金峰山から蔵王権現を勧請(かんじょう)したことに由来しているとの事であった。
蔵王御釜
  信仰の山として、江戸末期までは女人禁制の山でもあった。この、御釜を見ていると、スケールの大きさも、そして水の色も神秘的である。最初にこの光景を見た人は、その神々しさに驚いたことであろう。
  今回は初めてであったが、その後再訪したときも、この感動は同じであった。まさに、不忘山なのであろう。そんな、感じがした。
  この御釜は、直径300m、深さ28mの火口湖で、強酸性(pH2.6)のため、生物は生息していない。太陽の移動で、日に何度か色が変化して見えるので、五色沼とも呼ばれている湖である。
  御釜は蔵王の中では最も新しい火口で、有史以来の火山活動の中心となっている。位置的には、中央蔵王の刈田(かった)岳(1758m)と蔵王最高峰の熊野岳の間の馬の背の東側で、五色岳中腹にある。最後の火山活動は昭和12年(1937年)であるので、まだ生々しい痕が残されている所でもある。  
  昼下がり、火口壁より火口を眺めているパーティがいた。寒さをこらえながら、スケッチをしていた。5月であるが、じっとしていると、まだ寒さが堪える所でもある。我々は、この後、仙台に抜け、その後、福島の保原にある会社の同僚N氏の実家に行くことになっているため、今回は早々に引き上げた。
  その後、訪れたときは、山麓の蔵王温泉に泊まり、蔵王最高峰の熊野岳に登った。これは、別途UPしたいと考えている。
  蔵王の馬の背は、広大であった。5月の連休を利用して、多くの人が来ていた。この辺は、車で来ることが出来るため、この時期であると、簡単に訪れることが出来る。
  今は、山岳観光道路、蔵王エコーラインも出来、簡単に標高1700mクラスの景観を楽しむことの出来るところである。


ルート

山形自動車道、山形蔵王
〜蔵王温泉〜坊平高原〜刈田岳
〜蔵王山御釜

歩行 2時間
駐車場・休憩所

刈田岳、御釜駐車場 無料

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