静音化について

パソコンの音が嫌だなぁと思ったことはありませんか? 冷却ファン、、、特にHDDの回転音って凄く嫌です。夜は更に耳障りになります。どんなパソコンが欲しい?に、色々な意見はあるでしょうが私は音の静かなパソコンをあげます。出来れば全く音のしないパソコンなんてあれば欲しいです。大昔のパソコンにはファンも付いてませんでしたし、HDDなんて物は存在しなかった為に音のしないパソコンは存在したんです。そこで音を出すパーツについていろいろ思考してみます。

様々なファンについて

パソコンの嫌な音の原因は基本的にファンです。CPUファン・電源・ケースのセカンドファン。最近は静音製品が多く出回るようになりましたので、困る事はあまり無いと思います。基本的に25db以下なら静かに感じるでしょう、15db以下ですと殆ど音が聞こえない位の静かさです。そうなると問題はビデオカードのファンとHDDになります。

●ファンの回転数による分類
(商品や人によって感じ方の違いがある件についてはご理解下さい)

1000rpm以下・・・かなり静か、、、状況によっては回転音は聞こえない筈。
1000〜1200rpm・・・多少、回転音は聞こえると思うけど、静かで不快なほどではない筈。
1200〜1500rpm・・・静かな方だけど、1500rpm位行くと、人によっては嫌かもしれません。
1500〜2000rpm・・・もはや冷却優先の回転数だと思う、静音派にとっては耳障りなはず。
2000rpm以上・・・静音派にとって轟音の域だと思う。ゲーマーやクロックアップマニアな方にお勧め。


■電源のファン
12cmか14cmファンを使用した静音を謳い文句にしている製品がお勧め。当然、製品によって多少の違いはあると思いますが、納得出来る範囲の静かさです。

その他には、電源選びに悩まなくても適当に選んだ物、もしくは手持ちの電源のファンを静音ファンに取り替えてしまうと言う事も可能です。ケース用の8cmの物で電源の供給はHDD(Drive4Pin)の電源供給の物から取るようにします。

電源ファンの交換について

■CPUのファン
ファンレス仕様にする為の馬鹿でかいヒートシンクも売られていますが、個人的に平気なのかな?という感じがしていますので、やはりつけた方が良いと思います。

最近のMBは、CPUの負荷状況や温度に応じて回転数を制御する物が普通ですので、そういった機能が無かった時代に比べれば静かにはなりましたが、純正のファンですと、まだ煩いなぁと感じる事が多いです。他社メーカーで出している静音CPUファンに取り替える事をお勧めします。

供給電源をDrive用4PINに変換する事が必要ですが、低電圧化(通常12Vを5Vか7Vにする)でファンの回転を落とすと言う方法もあります。

※ファンとヒートシンクどっちが重要?
どちらかと言うとヒートシンクのようです、CPUのファンはケース内の空気を送っているに過ぎませんからね、ヒートシンクを出来るだけ表面積の大きな物にすると良いようです。

■HDD
PCの中で一番高回転(一般的に5400〜7200rpm)になる部品の為、一番、不快感を感じるパーツだと思っています。

回転数が低い方が静かになる為、5400rpm(ノート用2.5インチの物では、更に低い回転の物も存在します)の物がお勧めです。

低回転ドライブでも満足行くレベルにならない、7200rpmの物を静かに使いたいという場合は、スマートドライブ(SmartDrive)と言うアルミの箱にHDDを閉じ込めるパーツを使うと良いと思います。

流体軸受のHDDは、若干静かで高寿命なのが特徴と言われています。

流体軸受・・・モーターの回転軸の軸受部に油や空気などの流体を使用したモーターのこと。油を使用したものは「オイルベアリング」とも呼ばれる。モーターの回転軸と軸受の間の空間に、通常はベアリング球と潤滑油を充填する(これを「ボールベアリング」という)ところを、油や空気などの流体を介在させるのみで滑らかに運動させている(IT用語辞典より)。

●SSD(Solid State Drive) ・・・ 無音PCを求める物の救世主になるのか
フラッシュメモリを使用した記憶ドライブでHDDの代わりに使うパーツ。

回転部分がありませんので衝撃に強く、無音で動作する訳ですが、価格がHDDと比較すると非常に高価です。
容量の小さめの物ですと、多少は買い易い価格帯まで下がってきましたので、ノートPCではSSDタイプが出回っていますし、大容量を要しない方は使っているみたいですし、起動ドライブのみに使用している方もいるみたいです。

HDDと比べると体感出来る程、高速です。

使用感想 ・・・ トランセンドのMタイプ(Sタイプに比べて低速ですが低価格)を、かなり古いノートPCで使ってみましたが、動作は非常に高速になります。静音派ですので無音で動く事を期待していたのですが、その際に使用したノートPCは電子部品特有のキーンと言う高周波音やジジジジーーーッと言う、電力が使われている音?が気になる程度あって、無音PCとは程遠い物でした。今後(何時になるか分からないけど)、デスクトップでもSSD化に挑戦してみたいと思いますし、電子部品特有の雑音が比較的少ない機種でも試してみたいと思っています。

■HDD用ファン
7200rpm以上の物だと付けた方が良いとは言われていますが、付けてる人は少ないでしょう。

24時間駆動を要するサーバーの運用とかでしたら分かりますが、普通の用途では付けなくても問題は無い事が普通です。

■ケースのセカンドファン
PCの高速化による高発熱化で、最近はケースに予めついている事が多いです。
排熱処理の為、つけた方が良いと思いますが、5V化か7V化で回転数を落とすか、静音性のある低回転ファンに交換するのが良いと思います。

■ビデオカードのチップのファン
最近のビデオカードはチップにファンがついてるものが多いです。静音PCが目的の場合はファンの付いて無いものを選べばOKです。

※ファン付のビデオカードで静音化したい場合は、元々ついてるヒートシンクとファンを外して大きめのヒートシンクを接着グリスや両面テープ(熱伝導両面テープといいながら接着に向かない物がありますので注意)でつけたり、ファン無では動作正常が無理な場合はヒートシンクにDrive4pinのファンを取り付けて低電圧化で殆ど無音化出来ます。

#ビデオカードのファンの付き方は2種類有り、2箇所をピンで差し込んである物の場合は、その2箇所のピンを裏側からラジオペンチ等でつまむ様に押し出せば簡単に取れます、接着グリスなどで付けられている物はマイナスドライバーでテコの原理で外すのですが、基盤に傷が付かない様に基盤との間にクレジットカードの様な素材の物を挟んで作業します。また高負荷のベンチマークソフトなどを数時間走らせてチップが温まっていると比較的はがれやすいです。

■ケース
基本的に高いケースは作りがしっかりしているので音が出にくいと言う認識をしています。あとはケースに吸入用の穴が普通開いていますが、それらをガムテープ(布式の方が、はがす時に簡単にはがれると思う、またケースの色に合わせて白色などもあります)などで塞いでしまうと言う方法もあります。ただこの場合は熱暴走の可能性もでますのでその点の配慮はした方が良いと思います。更に凝る方はケースの内部に衝緩材などを張付けるなんて事もしています。

静音化にこだわる場合、ケースはあまり安い物は選ばない方が良いでしょう。最近では1万以下(アルミケースは除く)で買えるのが普通ですが、定評のあるケースは未だに高い印象を受けます。安い物は安い部品しか使っていません、例えばサイドパネルの板を薄い物と厚い物では音を逃がす量もちがいますし、振動による物も音も当然少なくなります。

また、大き目のケースの方が熱のこもりが少なくなる為に静音化でファンを弱めたりする場合には向いています。静音化するとオーバークロック等控えなければならないので、パソコンのスペックは犠牲になります。

※アルミケース
熱伝導率が高くアルミの持つ常温温度が低いと言うことなのか、冷却効果が高いと言われるアルミケースですが、静音パソコンを求める人には、音がケース内で反射?(共鳴?)するそうで、あまり静かではないと言う事を聞く事があります。


■別の視点からの考察

現在のハイスペックPCで静音化を求めるのは、無理があるような気がします。今後、PCが高速化する事が予測される事を考えても、更に静音化は厳しくなる事でしょう。

しかし、ハイスペックPCが必要な方達とは意外と限られていて、3Dゲームを好むゲーマーな人や高い負荷のかかる処理(ビデオ編集など)を行う人にしか有効性が無いと思っています。
インターネットでメールのやり取りをしたりワープロで文書書いたり表計算で仕事したりと言う程度の使い方では一世代も二世代も前のスペックのPCでも十分使えます。そういったスペックの劣るPCでしたらファンの回転数を落としたりして気軽に静音PCが作れます。

そこで、ハイスペックPCが必要な方は2台組んで、1台はロースペック静音マシンで、もう1台を静音性無考慮のハイスペックPCを作ると言う所です。こうすればメインに静音マシンを使い、ゲームをやる時だけハイスペックPCを使えば、事足りると思います。最近は昔では考えられない様なスペックのPCも安くなって来てますから可能だと思います。置き場所的な問題はありますけど。



●ファンの5V化について
今付いてるファンがうるさいからとわざわざ新しい静音ファンを買わなくても静音ファンにする方法です。
ファンの電源供給には大きく別けてDrive4ピンと、MBから電源供給をする回転数検知用のセンサーのついている3ピンの物があります。3ピンの物は変えられないのですが、4ピンの物でしたらピンの配列を入れ返るだけで比較的簡単に電圧を落としてファンの回転数を下げる事が出来ます。3ピンの物は4ピンへの変換コネクタを使う事で対応します。通常ファンに供給される電圧は12Vですが、これを5Vか7Vに変えることが出来ます。
つまり取り合えず7Vにして、まだうるさく感じるようなら更に5Vに落とすと言うような事が可能です。但し冷却効果は当然落ちますのでその点の配慮も必要になってくると思います。

低電圧化に必要なもの:マイナスの精密ドライバー(出来るだけ細い物)

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Bay/1432/
5V化、静音化の為の詳しい情報など

●5ボルト化の危険性
冷却能力が落ちるだけなら特に問題は無いのですが、5ボルトにする事で自力で回り出せないファンがあります、実際テストで電源入れた時は回ったのにまれに回らない事があると言う事もありますので、この点は十分注意して下さい。ファンの種類によっては7V化でも十分静かになります。


●HDDの消音に「SmartDrive」
HDDをアルミのケースに入れて音を極力無くそうという装置。HDDの高周波音をカットする決定的な対策は、これしかないと思っています。7200rpmのHDDでもPCのそばに居るのが非常に楽になります。

SATA用のパーツも出ていますので、IDE時代から使っていた方達も困りません。

参考リンク
http://www.gup.co.jp/

#過去に耳鳴りの様なキーンと言う超高周波音のするHDDを使っていた時に、SmartDriveを使用しても全く消音効果が無かった事があり、この様な事例を他でも見かけました。やはり比較的、静音性に定評のあるHDDでプラス「SmartDrive」を使う事で、満足の行く静音性が得られると思っています。

スマートドライブの写真


■静音化リンク

静かなPC
http://www.startshop.co.jp/silentpc/


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