ライブスチームの運転


138. 5インチゲージ大型蒸気機関車用ショベルの製作  (H29.1.18掲載)

 テーマ50〜58で、ご紹介しました5インチゲージC571のオーナーさまより、 C571に使用するショベルの製作を頼まれていました。C571やOS製シェイを運転させていただいており、そのお礼の気持ちを込めて、 製作しプレゼントすることとしました。

ショベル
写真の左側はOS製ショベルで、コッペルで使用しているものです。右側のショベルは、 私が5インチゲージの8620形(セントラル)、C56形(動輪舎)、C57形(パーパス)の運転時に使用しているもので、 この右側のショベルと同じものを製作します。


ショベルの先端
ショベル
製作するといっても、金属板から成形するのではなく、市販のものを使います。 掬う部分は長さ10cmぐらいで、東急ハンズで460円(税抜き)で購入しました。


ショベル
東急ハンズには、いくつかのサイズのものが置いてあり、 一回り大きいショベルがありましたので、この機会に一緒に製作することとしました。長さは約13cmで、540円(税抜き)で購入しました。 値札をよく見ると、「コナスコップ チュウ」と書かれています。”粉スコップのサイズ中”の意味かもしれません。 一つ前の写真のは、「コナスコップ ショウ」と書かれています。”粉スコップのサイズ小”の意味かもしれません。


ショベル
写真の上が「コナスコップ チュウ(中)」で、下が「コナスコップ ショウ(小)」です。


ショベル
裏側です。写真の上が「コナスコップ チュウ(中)」で、下が「コナスコップ ショウ(小)」です。


ショベル
横側です。写真の上が「コナスコップ チュウ(中)」で、下が「コナスコップ ショウ(小)」です。 OS製ショベルでは、掬う面と、柄の部分は平行ですが、こちらは少し角度がついています。


ショベルの柄
ショベルの柄
柄は、直径20mmの木の丸棒を使います。木ですので、真っ赤に燃焼している石炭を掬っても、 熱くならない利点があります。


ショベルの柄
木の丸棒を仮にショベルに差し込みます。でも、ショベル側は先細りになっていますので、 丸棒をテーパーに削ります。写真では、まだ削っていませんので、これ以上差し込むことができません。 削り終えたら、柄が抜けないようにの丸穴に木ネジで固定します。


木ネジ
木ネジ
柄を固定する木ネジです。丸棒は直径20mmですので、ネジの長さは最長20mmで、かつ、 ショベルの丸穴より大きいものが適当です。ショベル1個につき、ネジ1個必要です。


ショベルの製作
 木の丸棒を、少しずつカッターナイフとヤスリで、テーパー状に削っていきます。 ショベルに差し込み、削り具合いを確認しながら作業を進めます。 大きい方のショベルに差し込む柄(→)は、まだ切断していません。 テーパー状に削り終えてから、ショベルに差し込んでみて、長さを調整するためです。 というのも、短いと、火室の奥まで届かないですし、かといって長いと、テンダー機の場合、 エンジン部とテンダーとの間が狭いので、柄が邪魔になるからです。石炭をのせて投炭しようとしたとき、長いと柄が邪魔になって、 ショベルから石炭をこぼしてしまいます。そうならないよう、使いやすい長さに調整したいのです。 実機の世界では、ショベルの長さや大きさは、さほど気にすることはないでしょうが、模型の場合は少し事情が異なります。


ショベルの柄
木の丸棒をテーパーに削ります。


ショベルの柄
削り終えて、ショベルに差し込み、木ネジの下穴をキリであけました。


ショベルの柄
下穴に木ネジを差し込み、+ドライバーで、ねじ込んでいきます。


ショベルの柄
ショベルはステンレス製です。 運転を終えて、火室内の真っ赤に燃焼している石炭を掬い出しても、平気です。 アルミニウム製ですと、溶けてしまいます。


ショベルの柄
完成しました。焚口の幅との関係で、横幅を狭めたければ、プライヤーで左右端を少し曲げるといいと思います。


ショベルの柄
これは以前製作したショベルです。左右端を内側に少し曲げてあります。 左右の幅や、柄の長さなどを使用する機関車にあわせると、使い勝手が良くなると思います。


ショベルの柄
ショベルの裏側です。小さい方は、先日開催された、所属する倶楽部の今年はじめての定例運転会時に、 C571のオーナーさまにプレゼントしました。大きい方は、どんな機関車で使いましょうか。 このショベルに相応しい機関車に出会えるのが楽しみです。なお、ショベルについては、 19.一杯の違い (H27.11.29掲載)を参照していただければ幸いです。
 


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