テーマ50〜58で、ご紹介しました5インチゲージC571のオーナーさまより、
C571に使用するショベルの製作を頼まれていました。C571やOS製シェイを運転させていただいており、そのお礼の気持ちを込めて、
製作しプレゼントすることとしました。 写真の左側はOS製ショベルで、コッペルで使用しているものです。右側のショベルは、
私が5インチゲージの8620形(セントラル)、C56形(動輪舎)、C57形(パーパス)の運転時に使用しているもので、
この右側のショベルと同じものを製作します。 ショベルの先端
製作するといっても、金属板から成形するのではなく、市販のものを使います。
掬う部分は長さ10cmぐらいで、東急ハンズで460円(税抜き)で購入しました。 東急ハンズには、いくつかのサイズのものが置いてあり、
一回り大きいショベルがありましたので、この機会に一緒に製作することとしました。長さは約13cmで、540円(税抜き)で購入しました。
値札をよく見ると、「コナスコップ チュウ」と書かれています。”粉スコップのサイズ中”の意味かもしれません。
一つ前の写真のは、「コナスコップ ショウ」と書かれています。”粉スコップのサイズ小”の意味かもしれません。 写真の上が「コナスコップ チュウ(中)」で、下が「コナスコップ ショウ(小)」です。 裏側です。写真の上が「コナスコップ チュウ(中)」で、下が「コナスコップ ショウ(小)」です。 横側です。写真の上が「コナスコップ チュウ(中)」で、下が「コナスコップ ショウ(小)」です。
OS製ショベルでは、掬う面と、柄の部分は平行ですが、こちらは少し角度がついています。 ショベルの柄
柄は、直径20mmの木の丸棒を使います。木ですので、真っ赤に燃焼している石炭を掬っても、
熱くならない利点があります。 木の丸棒を仮にショベルに差し込みます。でも、ショベル側は先細りになっていますので、
丸棒をテーパーに削ります。写真では、まだ削っていませんので、これ以上差し込むことができません。
削り終えたら、柄が抜けないように↓の丸穴に木ネジで固定します。 木ネジ
柄を固定する木ネジです。丸棒は直径20mmですので、ネジの長さは最長20mmで、かつ、
ショベルの丸穴より大きいものが適当です。ショベル1個につき、ネジ1個必要です。 木の丸棒を、少しずつカッターナイフとヤスリで、テーパー状に削っていきます。
ショベルに差し込み、削り具合いを確認しながら作業を進めます。
大きい方のショベルに差し込む柄(→)は、まだ切断していません。
テーパー状に削り終えてから、ショベルに差し込んでみて、長さを調整するためです。
というのも、短いと、火室の奥まで届かないですし、かといって長いと、テンダー機の場合、
エンジン部とテンダーとの間が狭いので、柄が邪魔になるからです。石炭をのせて投炭しようとしたとき、長いと柄が邪魔になって、
ショベルから石炭をこぼしてしまいます。そうならないよう、使いやすい長さに調整したいのです。
実機の世界では、ショベルの長さや大きさは、さほど気にすることはないでしょうが、模型の場合は少し事情が異なります。 木の丸棒をテーパーに削ります。 削り終えて、ショベルに差し込み、木ネジの下穴をキリであけました。 下穴に木ネジを差し込み、+ドライバーで、ねじ込んでいきます。 ショベルはステンレス製です。
運転を終えて、火室内の真っ赤に燃焼している石炭を掬い出しても、平気です。
アルミニウム製ですと、溶けてしまいます。 完成しました。焚口の幅との関係で、横幅を狭めたければ、プライヤーで左右端を少し曲げるといいと思います。 これは以前製作したショベルです。左右端を内側に少し曲げてあります。
左右の幅や、柄の長さなどを使用する機関車にあわせると、使い勝手が良くなると思います。 ショベルの裏側です。小さい方は、先日開催された、所属する倶楽部の今年はじめての定例運転会時に、
C571のオーナーさまにプレゼントしました。大きい方は、どんな機関車で使いましょうか。
このショベルに相応しい機関車に出会えるのが楽しみです。なお、ショベルについては、
19.一杯の違い (H27.11.29掲載)を参照していただければ幸いです。
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