ライブスチームの運転


716. 令和5年1月 OS法隆寺定例運転会 (その6)  (R5.5.27掲載)

 (その5の続きです)

MOUNTAINEER(マウンテナー)の運転室
引き続き、運転室の右側の各機器を見ていきます。

 J : インジェクターグローブバルブ
      
      インジェクターの水の流れを見てみます。 サイドタンクの水槽の水は、 と通って、 インジェクターに送られます。 サイドタンク以外に、外部から水の供給を受ける用意もなされています。 ここ()に接続し、 水は→ → と流れ、 インジェクターやサイドタンクの水槽と繋がります。


      
      インジェクターから送り出された水は、 → ↑と通り、逆止弁()を通って、 前方に向かいます()。


      
      角度を変えて見てみます。インジェクターから送り出された水は、 → ↑と通り、逆止弁()を通って、 前方に向かいます(→ →)。 そして、逆止弁()を通って、ボイラーに給水されます。


      
      全体の流れを見てみます。インジェクターグローブバルブを開けると、 蒸気は↓ →と通り、インジェクターに送られます。 一方、水は、外部からは→ → → ↑と通り、 サイドタンクの水槽からは↓ ← ↑と通り、 インジェクターに送られます。 インジェクターから送り出された水は、 → ↑ → →と通り、ボイラーに給水されます。


 K : ターボジェネレーターグローブバルブ
      
      ターボジェネレーターグローブバルブです。 バルブを開けると、ターボジェネレーターに蒸気が送られます。


      
      では、ターボジェネレーターはどこにあるのでしょうか。 実機も模型も、運転室前方のボイラー上にあることが多いのですが、見あたりません。 撮影した画像を全てチェックし、やっと見つけました。公式側の運転室の下にありました()。


 L : 通風弁(ブロアーバルブ)
      
      通風弁(ブロアーバルブ)です。 バルブを開けると、蒸気はボイラー内の配管を通って、煙室内のブロアーノズルに向かいます。 そして、煙突方向に吹き上げて通風を効かせます。このバルブの開閉操作は大切だと思います。 スチームアップ時において、電動ブロアーから切り替えたときから、開閉操作を開始します。 ボイラー蒸気圧が上昇すると通風が強くなり、低下すれば通風が弱くなります。 ボイラー蒸気圧が低下したからといって、通風を確保しようとバルブをもっと開くと、蒸気消費量が増えます。 それにより、通風が強くなって蒸気が多く発生すれば良いのですが、 蒸気発生量よりもブロアーでの消費量が多くなると、ボイラー蒸気圧は低下してしまいます。 また、ボイラー蒸気圧が上昇して通風が強くなると、更にボイラー蒸気圧が上昇し、遂には安全弁を吹かしてしまうことがあります。 この場合は、燃料を無駄にしてしまいますし、それに加えて石炭の燃焼のピークを過ぎてしまい、 肝心なときに必要な蒸気を発生させられなくなることに繋がりかねません。バルブを絞って、むやみに石炭を燃焼しないようにした方がいいと思います。 必要な時に必要な量だけ発生させたく、通風弁(ブロアーバルブ)の開閉操作は、 石炭の燃焼/ボイラー蒸気圧と水位の維持に密接に関わっていると思います。


 M : 照明のスイッチ  と  N : 電源切替えスイッチ
      
      画像の左側が照明のスイッチで、前照灯の点灯/滅灯のスイッチです。 右側が電源切替えスイッチで、乾電池とターボジェネレーターの切替えスイッチです。 ターボジェネレーターは前述の通り、公式側の運転室の下にあります(2つ前の画像参照)。 一方、乾電池はどこにあるのでしょうか?。撮影した画像を全てチェックしましたが、見つかりません。 今度、オーナーさまにお尋ねしたいと思います。

            前 照 灯
      
      前照灯です。点灯しているようです。

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