ライブスチームの運転


717. 令和5年1月 OS法隆寺定例運転会 (その7)  (R5.5.31掲載)

 (その6の続きです)

MOUNTAINEER(マウンテナー)の運転室の全ての機器を見てきたつもりですが、 非公式側よりの後方に何かあります(


角度を変えて、公式側から見てみます(


アップして見てみます。機械式給油器のように見えますが・・・。


 配管が運転室の下に伸びています(↓ ↓ ↓)。運転室の下方にある機器に給油するのでしょうか?。 そうだとすると、その機器とは何でしょうか?。 また、ツメ歯車テコ()に駆動源が繋がっていないようです。手動なのでしょうか?。 今度、オーナーさまにお尋ねしたいと思います。


 それでは、蒸気室/シリンダーに給油する機械式給油器はどこにあるのかというと、 公式側の第3動輪付近にあります()。駆動源は加減リンクの往復運動です。


スチームアップを行っています。煙突から盛んに煙を排出しています。


後方から見てみます。機関車の後部を後ろに倒せるようで()、 運転操作がやりやすくなります。


 そうこうしているうちにボイラー蒸気圧が上がってきたようで、シリンダー付近から蒸気が漏れ出てきました。 加減弁が少し開いていてシリンダー排水弁(シリンダードレンコック)から漏れているのかと思ったのですが、そうではありませんでした。 蒸気が漏れ出ている蒸気室の前にあるものを、オーナーさまにお尋ねするとスニフティングバルブだそうです。 スニフティングバルブは日本の実機の世界や模型の世界においても、見た記憶がなく、 蒸気が漏れ出てきたときは、何事が起ったのかと思いました。 惰行時における、吐出管(ブラストノズル)からの灰や媒の、蒸気室やシリンダーへの吸い込み防止策としては、 バイパス装置や空気弁が設けられていることは知っていましたが、 スニフティングバルブを設ける対策は知りませんでした。


 これがスニフティングバルブです。 蒸気室の前に設けられています。「ライブスチーム 模型機関車の設計と製作」(誠文堂新光社)によると、 明治時代に作られた、アメリカ製の機関車には、左右の蒸気室の前によく見られるそうです。 そこで、「明治の機関車コレクション」(機芸出版社)で、 私が好きなBaldwin社製9200形(愛称:ダイコン)の写真を見ると、 蒸気室の前にスニフティングバルブと思われるものが写っています。 でも、加減弁が閉まっていれば蒸気室に蒸気が行かないはずなのに、 どうしてスニフティングバルブから蒸気が漏れ出てきたのでしょうか?。

(その6へ戻ります)   (その8に続きます)  


トップページへ戻る