(その4の続きです) ボールドウィンモーガルの運転室
引き続き、ボールドウィンモーガルの運転室の各機器を見ていきます。 G : インジェクターグローブバルブ インジェクターグローブバルブです。インジェクターは、短時間に大量に給水することができます。 が、それゆえ、大量に給水してボイラー蒸気圧が低下する恐れがありますので、注意します。 インジェクターは運転室の下にありますので、配管が下に伸びています(↓)。 インジェクターは、非公式側運転室下の、ここ(□内)にあります。 アップして見たのが右の画像です。 テンダーの右前部にあるインジェクター用の水コック(K、下の画像参照)を開くと、テンダーの水槽の水が送られ、 ここ(↑)からインジェクターに入ります。 そして、ここ(↓)から水が出てきたら、 インジェクターグローブバルブを少しずつ開いて、蒸気を送ります(→)。 すると、ここ(↓)から水が勢いよく出るようになりますが、 更にインジェクターグローブバルブを開けていくと、ほとんど水が出なくなり、 ボイラーに給水されます(→)。 テンダーの右前部にあるインジェクター用の水コックです(K)。 左の画像が水コックを閉めた状態で、右の画像が水コックを開けた状態です。 通常は閉めておき、給水するときに開けて、給水を止める時、閉めます。 もし、閉め忘れたら、テンダーの水槽の水を放出し続けることになりますので、注意します。 最悪、水槽が空になってしまうと、軸動ポンプやハンドポンプなどの他の給水機器からも、 ボイラーに給水できなくなってしまいますので。 私は以前、倶楽部のメンバーの方の機関車を運転させていただいたとき、 インジェクター用の水コックを、サイドタンクへの送水コックと勘違いして、開けたまま走行してしまったことがあります。 開けたまま走行しても、水の落下音がする訳ではなく、目視しないと気がつかないのです。 H : 逆転機 逆転機です。テコ式です。画像の位置は前進フルギアです。 この位置(←)がミッドギアで、 この位置(←)が後進フルギアです。 I : 圧力計 ボイラーの圧力計です。大きくて見易く、好ましいです。現在の圧力は、0.325MPaぐらいです。 ボイラーの圧力計は、水面計と共に、とても重要な機器です。 J : 汽笛弁(ホイッスルバルブ) 汽笛弁(ホイッスルバルブ)です。 マニホールドの近くに配置することが多いのですが、この機関車では運転室の右下にあります。 では、汽笛(ホイッスル)はどこにあるのかというと、 非公式側のランボードの下にあります(□内)。 アップして見たのが右の画像です。 テンダーの左前方にあるのは(→)、 ハンドポンプのハンドルのようです。 この機関車の給水機能は、軸動ポンプ、インジェクター、ハンドポンプの3系統のようです。 (その4へ戻ります) (その6に続きます) |