(その3の続きです) 5インチゲージ ALICEの運転室
引き続き、5インチゲージ ALICEの運転室の各機器を見ていきます。 J : フィードバックバルブ フィードバックバルブです。 運転室の右側(非公式側寄り)にあります。走行中における軸動ポンプからの給水量を調整するバルブです。 非公式側から見た画像で、画像の右側が機関車の前方向です。 軸動ポンプ(↓)は、第2動輪(主動輪)の車軸にあるエキセントリックとエキセントリックストラップ(↓)の前後動で駆動します。 公式側から見た画像で、画像の左側が機関車の前方向です。 これ(↓)が軸動ポンプで、 これ(↓)がエキセントリックとエキセントリックストラップです。 エキセントリック(→)とエキセントリックストラップ(↓)です。 第2動輪の車軸(←)の中央にあります。 同じ車軸の、左側と右側には弁装置(スチーブンソン式?)の前進・後進の偏心輪/偏心棒があります(画像の左上と右下)。 車軸(←)の芯からズレた位置(偏心)に、エキセントリック(→)があることが分かります。 この偏心により、車軸の回転運動から前後動をつくりだしています。 軸動ポンプです。 水の流れを見ていきます。 サドルタンクから ↓ ← ↑ と通って、軸動ポンプの下側まで、水は常にきています。 車軸(→)の回転運動から、エキセントリックとエキセントリックストラップ(↓)により前後動をえて、 ここ(↓)で繋がっているラム(プランジャ)を動かします。 そして、サドルタンクから送られてきた水(↑)は吸い込まれて軸動ポンプ内に入り、 上から送り出されて ← ← ← ← と通って、運転室に送られます。 運転室に向かった水は ↓ ↓ ↓ と通り、2方向に分かれます。 フィードバックバルブに向かった水(↑)は、フィードバックバルブが全閉されていると行き止まりとなり、 水は ↑ ↑ と通り、逆止弁を通って、ボイラーに送り込まれます(↑)。 一方、フィードバックバルブが開いていると、水は ↑ ↑ と通って、機関車前方に向かいます。 機関車前方に向かった水は ↑ を通って、サドルタンクに戻ります。 サドルタンクから軸動ポンプに向かった水(↓)は、ボイラーに給水されるか、 給水されなかった場合は ↑ を通って、サドルタンクに戻ることになります。 軸動ポンプからの給水の流れは以上ですが、何かお気づきでしょうか?。→ → → 「本当にボイラーに給水されているのか?」、「どれだけボイラーに給水されているのか?」 気になります。 OS製コッペル 公式側のサイドタンク OS製の機関車の場合、水タンクの上方に戻りの配管の出口があり、戻り量が目視できるようになっています。 この画像は、OS製コッペルの公式側のサイドタンクを上から見たもので、 ここ(↓)が戻りの配管の出口で、 走行中、ここを見て、ボイラーに給水されていることを確認します(フィードバックバルブを開けたときに、ここ(↓)から水が戻ってきたならば、 フィードバックバルブを閉めたとき、ここ(↓)から水が戻ってこなければ、ボイラーに給水されているものと推定)。 この機関車においては、サドルタンクの下から(一つ前の画像の↑)戻していますので、目視できないのです。 そうかといって、サドルタンクの上部の一部を開けて、そこまで戻りの配管を伸ばして目視できるようにしたのでは、スタイル・見栄えを壊してしまうかもしれませんし・・・。 設計思想が、「水面計で水位を監視していれば、ボイラーに給水されているか、分かるでしょ!。」ということかもしれませんが・・・。 (その3へ戻ります) (その5に続きます) |