ライブスチームの運転


840. SUECHIKAライブスティーム  3.5インチゲージ C62 (その5)  (R6.10.16掲載)

 (その4の続きです)

テンダーです。ここ()にステップらしきものがあります


 これです。ここに足を乗せていたのでしょうか。 そうだとすると、テンダーに乗って運転していたのでしょうか。 それとも、次位に連結した乗用台車に腰をおろし、足はこのステップに乗せていたのでしょうか。


テンダー前方の非公式側寄りにハンドポンプがあります()。


 ハンドポンプをアップして見てみます。 水の出側が上ではなく、横のようです()。 出側にあると思われるステンレスボールは、バネで弁座に押し付けられているのでしょうか。


 
非公式側です。第3動輪付近にある、ウエア式給水ポンプは、ダミーのようです。


 
デフレクターのつばめのマークが誇らしげです。 お父さまの自作でしょうか。赤色のナンバープレートと、いい取り合わせだと思います。


油ポンプ(機械式給油器)です。 ここ()から、スチームオイルを入れるようです。


公式側です。こちら側にも、油ポンプ(機械式給油器)があります。


 「C62 部品一覧」です。製作にあたっての留意事項が書かれています。ポイントを要約してみると、
 ・ライブスティームは、実物と同様の構造と機能をもっているので、精度や強度に十分考慮をはらい、慎重に工作を進めること。
 ・特にボイラーの工作や取扱いには注意すること。危険防止のため、十分な圧力テストを行うことがライブを作る第一条件であること。 そのためには、参考書などをよく読んで十分に理解してから工作にかかり、ボイラーなどの工作には、念には念をいれること。

しっかりと頭のなかにいれておきます。


 次に、「1.設計の主眼、2.製作に要する工具機械等、3.発売要領と分割払キットについて、 4.製作に関する技術的なお問い合わせについて、5.部品の御予約について」、解説があります。
1.設計の主眼においては、
 ・実物の構造に、出来る限り近づけていること。
 ・使用材料は強度、耐久性、実感を考慮していること。
 ・運転に際しての十分な安全性と完全な性能、工作面における「作る楽しさ」、そして、実物のもつメカニズムの美しさを追求していること。

2.製作に要する工具機械等においては、
 ・完全に仕上げるには、大小2種の旋盤、タテ・ヨコのフライス盤、ボール盤と、各種の測定具が必要であること。
 ・素材の他に、加工済部品もあり、基本加工仕上げしてあること。但し、穴あけと現物合わせ等の手仕上げ(主にヤスリ仕上げ)が必要であること。
 ・工作機械を持っていない方は、車輪、シリンダー等のみ加工済部品を購入し、他の部品は素材を購入し、「作る楽しみ」を味わうことができること。

4.製作に関する技術的なお問い合わせについてにおいては、
  ”製作中の技術的な質問は、設計者が直接答える”とのことで、設計者さまの電話番号が記載してあります。製作される方にとっては、とてもありがたいことではないでしょうか。 設計者さまは、単に販売側の役割?にとどまらず、 日本におけるライブスチーマーの育成も考えておられたのかもしれません。 頭が下がります。

(その4へ戻ります)   (その6に続きます)  


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