(その15の続きです) 平岡さま設計のペンシルバニア鉄道 入換用機関車の運転室
![]() 平岡さまが設計されました、ペンシルバニア鉄道 入換用機関車の運転室です。
各機器をみていきます。 @ : 圧力計 ![]() ボイラーの圧力計です。最大示度は1.0MPaとなっています。 一般のボイラーでは、最大示度は最高使用圧力の1.5倍から3倍以下のようです。 この機関車の最高使用圧力は7kgf/cm2のようですので、 最大示度はもう少し高くても良さそうです。 A : 水面計 ![]() 水面計です。 ![]() この水面計は、ボイラーに直接取付けているのではありません。 水柱管(←)を設けて、それに取付けています。 そして、水柱管(←)をボイラーに取り付けており、 蒸気側はこの連絡管(↑)でマニホルド(↑)に繋がっており、 水側はこの連絡管(↑)でボイラーに繋がっています(↓)。 こうすることにより、ガラス管に無理な外力がかからないようにするようです。 なお、一般のボイラーでは、水柱管に験水コックを設け(最高、標準、最低水位の3ヶ所)、 それを開放して、噴出する水や蒸気により、水位を判断するようですが、 模型の世界のこの水柱管では省略されています。 B : フィードバックバルブ ![]() フィードバックバルブです。 軸動ポンプから送り出された水は、ここ(↓)まで来ています。 バルブが閉まっていると、ここで行き止まりとなり、他方の配管の先にある逆止弁を通ってボイラーに入ります。 バルブが開いていると、この配管内(↓ ↓)を通って、 テンダーの水槽から軸動ポンプへ送られる配管(Hの少し先)に繋がり戻ります。 C : シリンダコックレバー ![]() シリンダコックレバーです。 押す/引くするではなく、OS製コッペルと同様、上下に動かして、シリンダコックを開閉します。 D : 加減弁ハンドル ![]() 加減弁ハンドルです。 ハンドル(↓)を引くと、加減弁が開きます。 ハンドル(↓)から手を離すと、 バネ(←)により、加減弁が閉じます。 緊急停車するとき、ネジ式の場合は誤ってハンドルを逆方向に回してしまうと加速してしまいますが、 こちらは、手を離せば加減弁が閉じてくれます。 一方、走行中は、常にハンドル(↓)を手で引いている必要があります。 一長一短かと思います。 E : ブロアーバルブ(通風弁) ![]() ブロアーバルブ(通風弁)です。 バルブを開けると、生蒸気がボイラー内の配管を通って煙室に送られ、ブロアーノズルから煙突方向に噴出して、 通風を効かせます。 F : 焚口戸 ![]() ![]() 焚口戸です。 左の画像が閉じた状態で、右の画像が開いた状態で内戸があります。 内戸は何のためにあるのでしょうか?。 参考文献(敬称略、順不同) 平岡幸三.生きた蒸気機関車を作ろう.株式会社機芸出版社,1993. 小谷松信一・酒井幸夫.ラクラクわかる! 一級ボイラー技士試験 集中ゼミ(改訂2版).株式会社オーム社,2019. (その15へ戻ります) (その17に続きます) |