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アレルギー性結膜炎


  フォーサム2016東京の学会に参加しました。そこで学んだことを報告いたします。


(1)季節性のアレルギー(花粉症など)のある人は、食べ物によっても、アレルギー症状がでることがある。
例えば、桃を食べた後に運動すると、目が痒くなり、瞼が腫れて来たりすることがあるそうです。
そのことを詳しく調べるには、採血してハンノキ・シラカンバ・オオアワガエリ・カモガヤ・ブタクサを調べれば、ほとんどすべての食物アレルギーが、わかるそうです。

希望があれば、いつでも調べさせて頂きます。


(2)PM2.5と黄砂だと、黄砂の方が膜を破壊する作用が強いので、たちが悪いとのことです。かなり差があると聞いてビックリしました。


(3)アレルギー症状で瞼が腫れた場合は、一般的な眼軟膏では、中々治療しにくいので、強力な軟膏を使用する必要があるそうです。


(平成28年7月8日加筆)



 大学病院時代にアレルギー外来をしていた経験をもとに、アレルギー性結膜炎・花粉症についてまとめてみました。参考にしてください。


 また、八丁堀眼科医院では、日曜日『アレル源』を調べる、採血を実施しております。花粉症やアレルギー性結膜炎やアレルギー性鼻炎にお悩みの方は、一度採血をして、自分の『アレル源』を調べることをお勧めします。下記のようなものがあります。


<アレル源>

イネ科植物花粉ハルガヤ・ギョウギシバ・カモガヤ・アシ・ナガハグサ
雑草花粉ブタクサ・ブタクサモドキ・オオブタクサ・ヨモギ・タンポポ
樹木花粉ーカエデ・ブナ・コナラ・クルミ・スギヒノキ・マツ
真菌ーペニシリウム・カンジダ
動物表皮ーネコのフケ・イヌの上皮・ラット
寄生虫ー回虫・アニサキス
昆虫ーミツバチ・スズメバチ・ガ
ダニヤケヒョウダニコナヒョウダニ
室内塵ハウスダスト1ハウスダスト2
食餌性アレルゲンー牛乳・卵白・ピーナッツ・サケ・ソバ・リンゴ


(2006年1月16日作成・2月8日加筆)


<花粉症の時期にあったコントクトレンズについて>


 花粉症の時期にあったコントクトレンズとしては、やはり、1日交換レンズになります。その理由としては、目を清潔に保たれること・翌日はそのレンズを使用しないで良いので、症状が強い時は、レンズをしながら、治療薬が指せること、などからです。

アレルギーとは?


(1)病因
アレルギーとは?身体には、自分にとって良くないものが入ってきたら、守る機能として、抗原抗体反応があります。これ自体は、本来は良いものです。それが、自分にとってマイナスに働くのがアレルギーです。


(2)症状
かゆみめやに、充血などが主な目の症状です。目をこすることにより、まぶたが腫れたりもします。目の他にも、鼻水、頭痛、疲れなどの症状もでます。ひどくなると風邪かアレルギーか、わからなくなります。


(3)種類

@花粉症
アレルギー性結膜炎のうち、季節により影響を受けるのが花粉症です。抗原はスギ、カモガヤ、ブタクサ、などがあります。つまり、これがアレル源です。、ある時期がすぎれば、落ち着いて来ますし、そのようなアレル源との接触を避けるようにするのも、ひとつの方法です。  

A通年性アレルギー性結膜炎
季節によらず、一年中目が痒い人は通年性のものです。
抗原(アレル源)は、ハウスダストなどがあります。長い期間目薬を指す必要があります。

目薬は、なるべく離して、一滴入れましょう!


(4)目薬

アレルギー性結膜炎の目薬は、沢山あります。
@ザジデン
フマル酸ケトチフェン点眼薬・日本標準商品分類番号871329・承認番号(3AM)247
Aリボスチン
塩酸レボカバスチン点眼薬・日本標準商品分類番号871329・承認番号21200AMY00211000
Bリザベン
トラニラスト点眼薬・日本標準商品分類番号871319・承認番号07AM-0669
Cインタール
クロモグリク酸ナトリウム点眼薬・日本標準商品分類番号87449・承認番号58AM輸-55
Dアレギサール
ペミロラストカリウム点眼薬・日本標準商品分類番号871329・承認番号(07AM)0006
が、一般的です。

薬の強さもほぼ上の順番です。でも、個人個人によって効果が違います。
ご自身に合ったものがありましたら、受診時に教えてください。

@ザジデンはしみます。しみるのが、苦手な人は指せません。八丁堀眼科では、初めて処方する時は、まず点眼してみて大丈夫な方だけ処方しております。しかし、ヒスタミンという悪い物質を止める作用があるので、良く効きます。

AリボスチンBリザベンは、しみることも少なく比較的良く効きます。私も花粉症があるため、これを点眼してます。

とくにAは抗ヒスタミン作用があり、@と同等の効き目があります。Bは、創傷治癒効果もありますので、広く色々使える万能薬です。


Cインタールは、昔からある良いお薬で、副作用も少ないです。

Dアレギサールは一日2回点眼ですむため、コンタクトレンズ使用の方とか、子供さんで目薬が苦手な方に便利です。効力は、Cとほぼ同じです。

アレルギー性結膜炎の症状がひどい時はアレルギーの目薬の他にも補助的に目薬を処方します。


めやにを止めるためにEクラビットFタリビットGサルペリンを使います。
Eクラビット
レフロキサン点眼薬・日本標準商品分類番号871329・承認番号21200AMZ00029000
Fタリビット
オフロキサシン点眼薬・日本標準商品分類番号871329・承認番号(62AM)1011
Gサルペリン
眼科用スルペニリンナトリウム・日本標準商品分類番号871317・承認番号(56EM)第1386号

充血が強い時は、Hフルメトロン0.1Iニフランも使います。
Hフルメトロン
フルオロメトロン点眼薬・日本標準商品分類番号871315・承認番号15000AMZ00363000
Iニフラン
プラノプロフェン点眼薬・日本標準商品分類番号871319・承認番号(63AM)第711号


フルメトロンは、長い期間(6ヶ月以上)指し続けると眼圧が上がる人もいるので注意が必要です。良くなったらすぐに止めましょう。八丁堀眼科では、受診時に必ず眼圧をはかり、注意してます。


以上です。わからないことなどありましたら、スタッフにお尋ねください。


(平成18年2月11日加筆)


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