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  5. ベートーヴェン解説の書籍 伝記

「ベートーヴェン解説」書籍のご紹介2


 ここでは、伝記関係の書籍を紹介します。例によって、ここにあるのは私が所有しているものですが、当然私は出版された全てを購入しているというわけではありません。古くて現在絶版の本は買えませんし、発売中のものでも買っていない場合もあります。興味のある人は音楽に強い書店や図書館へ行こう!
 伝記は、基本的には一般向けばかりですが、著者の嗜好や時代の流れで、音楽や曲の本質を見失っているものもありますので、読むには注意が必要です。

A:初心者向け
B:中級者向け
C:上級者向け
価格は、購入当時のもの。
:推薦

1.
平野昭「ベートーヴェン」(カラー版 作曲家の生涯)新潮文庫(A)440円

 最新の研究成果(1985)をふまえた伝記である。写真が豊富で、本文以外に、9名の執筆者からなる短い論評があり、面白くさせている。

2.大築邦雄「ベートーヴェン」(大音楽家 人と作品)音楽之友社(A)1,000円

 前半は、一般的な伝記。後半は、分野毎の楽曲解説になっている。紙面が少ないので、楽曲解説は全てを網羅しているわけではないが、伝記の内容を補完する意味では十分。巻末に詳しい作品目録がある。

3.武川寛海「ベートーヴェンの虚像をはぐ」(ON BOOKS)音楽之友社(A)650円(?)

 さて、この本である。読みづらい文章の本なのである。私は嫌いなのである。内容は、タイトルのように一風変わった視点からの考察もある。しかし、さまざまな伝記や逸話を整理して書いた部分が多いのである。したがって、一般的な伝記ではないのである。1冊伝記を買った人には、買って良い本である。しかし、である。このクセのある文章が気に入るかどうかは全くの別問題なのである。

4.諸井三郎「ベートーヴェン 不滅の芸術と楽聖の正体」(旺文社文庫)旺文社(A)160円

 普通の伝記である。ただし、巻末にベートーヴェンの言葉が若干記載されている。それは、次項の本の一部に該当する。

5.
小松雄一郎訳編「ベートーヴェン 音楽ノート」(岩波文庫)岩波書店(B)150円

 ベートーヴェンが書き残したものから、音楽などに関して重要と思われるものを抜き出したもの。彼の考え方を知る点で重要。

6.ロマン・ロラン「ベートーヴェンの生涯」(岩波文庫)岩波書店(A〜B)200円

 言わずと知れたロマン・ロランの有名な本。余白には、ベートーヴェンの手紙やハイリゲンシュタットの遺書などロランが編集して掲載したものの他に、講演「ベートーヴェンへの感謝」がある。

7.長谷川千秋「ベートーヴェン」(岩波新書)岩波書店(A)230円

 普通の伝記である。

8.ダンディ「ベートーヴェン」音楽之友社(B)500円

 作曲家による伝記。したがって、要所に折り込まれた楽曲解説は、作曲家ならではの視点で書かれていて、読む価値はあるだろう。

9.
ルッツ「ベートーヴェン」音楽之友社(A〜B)700円

 伝記というかドキュメンタリーに近い。当時の文献や手紙などのさまざまな資料を駆使して書かれているので、面白い。

10.ジョリヴェ「ベートーヴェン」音楽之友社(B)550円

 作曲家による伝記。というか、後半は楽曲評論で、どうもそちらのほうに比重がかけられている。作曲家の視点による面白い内容。

11.ツォーベライ「ベートーヴェン」芸術現代社(A)1,600円

 普通の伝記である。

12.フーフ「小説 ベートーヴェン」音楽之友社(A)1,800円

 伝記ではなく、小説。史実の間を空想で埋めて小説にしてある。第1部はボン時代、第2部は作品1の発表から臨終まで。あくまでも小説なので、これを史実と思ってもらっては困る。

13.ヴィトルト「ベートーヴェン」音楽之友社(A)1,200円

 前半は伝記。後半は楽曲解説。特に目新しいものではなく、一般的なもの。

14.
柿沼太郎訳編「ベートーヴェン回想」音楽之友社(A)500円

 友人知人によるベートーヴェン回想録。面白いです。

15.井上和雄「ベートーヴェン 闘いの軌跡」音楽之友社(B)1,602円

 副題は「弦楽四重奏が語るその生涯」。弦楽4重奏曲の解説をキーに、史実をからめて解説してあり、伝記としての要所は網羅されている。

16.門馬直美「ザ・ベートーヴェン」春秋社(A〜B)1,800円

 伝記や研究書のように見えるが、エッセイというのがもっとも近い。

17.「私のベートーヴェン」(FM選書)共同通信社(B)1,200円

 33名によるベートーヴェン関係のエッセイ。

18.砂川しげひさ「つべこべいわずにベートーヴェン」東京書籍(A)

 つべこべ言わずに、読めばいいのである。

19.手塚治虫「ルードヴィヒ・B」潮出版社(今はどこの出版社だろう?)(A)1,165円

 巨匠の未完の大作。マンガですよ、念のため。

20.「ベートーヴェン」(世界伝記双書)小学館(C)3,800円

 明記は無いが、フランスの伝記/解説本の翻訳。指揮者のシェルヘンや、作曲家のジョリヴェが1章執筆している。

21.
属啓成(さっか けいせい)「ベートーヴェン 生涯篇」音楽之友社(絶版)(B)3,800円

 伝記ではあるが、通常のように年代順に書くわけではなく、「家系とそのひとびと」「先生たち」「女性たち」「演奏会」というように、焦点を変えてまとめたものである。資料として価値がある。

22.
H.C.ロビンズ・ランドン著 属啓成監修 深沢俊訳「ベートーヴェン 偉大な創造の生涯」講談社(絶版)(B)

 これはすごい、大きな本です。内容は、写真をまじえての当時の人々の逸話が盛りだくさん。




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