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安くベートーヴェンを聴く(2014年夏休み版)


今年も宿題の季節が来た。宿題は、なるべく簡単に済ませたい。で、どの曲、演奏を聴けばいいのですか、という質問があると思うが、いろいろ問題があり、結局、そう簡単には答えられない。

1.宿題としてしか聴かないので、CDを買うまではない。

 ここは割り切って、ラジオを聴いてみましょう。もちろん、曲の選択はできません。NHKのFM放送を聴いていれば、一週間もあれば、いろいろ聴けるはずです。でも、FM放送が入るラジオをお持ちかな? 最近は、ネットラジオもあります。
 しかし、クラシック音楽のうち、あなたにとっておそらく90%はつまらない曲でしょう。これは、クラシック音楽好きであっても避けられないことです。それほどクラシック音楽は多種多様で膨大なのです。10年もすれば懐かしいと思われてしまう日本のPOPSなどとは、スケールが違うのです。

2.ラジオなどで聴くなら、その時間帯を拘束されてしまうじゃないか。

 では、図書館で探してください。小さめの図書館でもCDは置いてあるはずです。しかし、あまりにも少量であるため、選択肢はほとんど無いでしょう。大きな図書館で、がんばって探しましょう。貸し出し中になるといけませんので早く行きましょう。YOUTUBEもありますよ。

3.誰か、CDを貸してくれませんか?

 クラシック音楽好きがCDを貸すということは、私には想像できません。キズがつくのを恐れるからです。ポップス好きに対してと同じ感覚で「貸してよ」と言っても、せいぜい嫌われるだけです。いや、ポップス好きでも貸さないか。しかし最近はCDをCD−Rにコピーできる人も増えてきたでしょ…(それは非合法)。

4.CDを選ぼうにも、近くに店が無い。

 AmazonやHMVなどの、ネット上の通信販売で探しましょう。ただし、あまり高額の商品(私的には2000円以上)を買う必要はありません。目的は曲を聴くことで、演奏の違いを楽しむわけではないからです。安くて、出来が水準以上の演奏を選べばよいのです。
 NAXOSというCDのレーベルは、ネット上で会費を払えばオンラインで聴けるサイトも作っています。比較的新しい録音です。
 また、著作権フリーの音楽を聴けるサイトがあります。こちらの大半は非常に古いモノラル録音です。
こちらのほうは、1960年代のステレオ録音が多いです。

5.その「水準以上の演奏」がわからない。

 国内盤CDで、やや古めの録音(1960〜1980年あたり)で安価(1500円以下。廉価盤)であれば、「ほぼ」大丈夫といえます。レーベルは、グラモフォン、デッカ、フィリップスを選べば無難です。このような廉価盤のシリーズはかなり枚数がありますが、中には無論ハズレもあります。しかし聴いて損はありません。
 最近は1万円そこそこで買えるベートーヴェン全集がありますが、とんでもないクズもあるのでお勧めできません。

6.では、どの曲にしましょうか?

 これについては、別の宿題専用ページがありますので、そちらをご覧ください。

7.しばらく前に流行った、「ベスト100」のようなCDはどうでしょうか?

 たった2〜3枚で「ベスト100」などと宣伝しているCDがあります。その中には細切れの名曲が100曲も入っているのです。細切れですから、いいとこ獲りです。つまみ食いでお茶を濁すなら、それでいいでしょう。しかし、それだけをどんなに丹念に聴いても、しょせんは「デパ地下の食料品売り場で試食品のつまみ食い」をしているレベルでしかありません。試食品を食いまくっても味の感想を人に聞かせるほどにはなりません。やはり気に入ったら、一品きちんと買っておきましょう。さらには、フランス料理のフルコースを食えとは言いませんが、ファミレスで焼肉定食くらいは食べておくべきでしょう。というように、つまみ食いでは食べ歩きレポートが書けないのと同様に、「ベスト100」では感想文は書けません。




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