CDのアルミが禿げる
誤字↑はわかっているが、このほうがもっともらしい。
20年ほど前に買ったCDで、蒸着したアルミがハげたものがある。CDはレーベル面にアルミが蒸着してあって、その上に文字が印刷してある。そのアルミにかなりの数の穴が開いているのだ。CDを持って明かりにかざしてみる。いくつかの小さな穴から光が漏れる。これを「星が見える」などと言う。こんなもの、うっかりさわったら、禿が進行してしまうぢゃないか(*1)。
*1
このような理由のみではないが、レーベル面にシールを貼ってはいけないのである。
つまり製造上の不具合であるが、今さらどうにもならない。再発売してくれていたら買いなおすのだが、残念なことに廃盤で中古市場でも見当たらない。
こういう場合にはどうすればいいかというと、発見次第にリッピングを試みる。世の中には数多くのリッピングソフトがあるが、処理時の読み取りエラーの具合が分からないものばかりなので、私はもっぱら CD2WAV
を使う。読み取り時のエラー訂正の結果がそれなりにわかるのである。
現在のPC用のCDドライブは、DVD兼用ということもあるのか、読み取り性能がよい。DVD非対応のドライブで若干読み取りエラーが発生しても、DVD兼用ドライブではエラーが出ない(少ない)。
そういったドライブでの注意も含めて禿CDを読み取る。読み取り速度は、なるべく遅くする。安っぽいソフトを使うと何も考えないでドライブの最高速度でCDをブン回す。そんなことでは目が回る読み取りエラーが多くなるではないか。そんな場合に、
CD2WAV は(使うドライブにもよるが)ある程度読み取り速度を切り替えてくれるので、大変ありがたい。
ということで、4倍程度の回転速度で、さらに補正機能が十分働く設定にしてデータを読み取る。収録1時間のCDが、約30分でリッピング完了。非常に時間をかけているが、早く出来ることが目的ではない。確実に出来ていなければ意味が無いのだ。データが出来上がったら、大切に保管し、かつCD-Rに焼き付ける。星は3年ほど前に発見していてその時点で既にリッピング済みであるが、今回ドライブを新調したので再度実行したのだ。一発で、エラー無しで成功している。さすが新品のドライブということなのだろう。
とりあえずこれでひと安心だ。
粗製乱造に明け暮れた音楽産業は自滅の一途をたどり、欲しいCDはきっと再発売してくれない。消費者は自衛するしかないのだ。
ちなみに星が見えるCDのレーベル名は、今は亡き TELDEC(テルデック)
である。もちろん、作ったCDの全部が全部悪いわけではない。今回の1枚は、たまたま、である。
(2011/3/16)