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CDレビュー(2)


大権現様とともに、CDのうんちくをもっとたれよう。

(1)古いピアノで聴こう。
sp_cd_6.jpg (17834 バイト)
(なかさん、以下、な)意外と多いのは、19世紀初めに作られたピアノフォルテによる録音ですね。シフの演奏によるピアノ小品集です。
(大権現、以下、大)これは、わしのピアノだ( HUNGAROTON HCD 11885 , 最近復刻 )。ハンガリー国立博物館のブロードウッド・ピアノである。
(な)6つのバガテル、11のバガテルを含む、小品集です。
(大)ポロネーズもあるぞ。つまりこのCDは没後150年記念作品だな。ホント、地味だなあ。

(2)マイナーでいこう。
sp_cd_7.jpg (12066 バイト)
(な)アバドが指揮してます「献堂式への音楽」「レオノーレ・プロハスカ」です。ドイツ・グラモフォンの第2回ベートーヴェン全集の録音のためのものです( 分売 = 447748-2 )。
(大)これも地味だな。よく、アバドが指揮したものだ。
(な)そりゃ、恩をめいっぱい感じているレコード会社のためですからね。
(大)おまけにベルリン・フィルだ。連中、もうこの曲は2度と演奏しないだろう。
(な)「レオノーレ・プロハスカ」には、グラス・ハーモニカの曲が入ってます。
(大)売れなかったろうなと心配してしまうマイナーな1枚だ。

(3)寂しいの…。
sp_cd_8.jpg (8894 バイト)
(な)珍品です。クラリネットのための「スプリング・ソナタ」、チェロのための「クロイツェル・ソナタ」( ARTE NOVA , 国内盤=BVCC-6029 )
(大)誰が編曲した?
(な)ここで演奏している本人ですね。
(大)チェロには5曲もソナタを作ってやったではないか。あれで不満か?
(な)「クロイツェル」が、凄すぎたんでしょう。
(大)やっぱ寂しかったのだな。もうちょっと曲を作っておくべきだったか。

(4)何やってんの?
sp_cd_9.jpg (13992 バイト)
(な)ポリーニがピアノをしてます。協奏曲第4番と、バイオリン協奏曲のピアノ編曲版です。しかも、両方同じ日に演奏したライヴ録音( HUNT , HUNTCD 533 )。
(大)なになに「国際的ピアニスト、アルトゥーロ・ベネディッティ・ミケランジェリ・フェスティバル第3回、とな。しかも1966年録音。あいつ、その時は生きとっただろ。
(な)自分で自分のフェスティバルしてたのでしょうか。
(大)ううむスゴい奴。ただ者ではない。こういう場合は近くに寄らぬが吉。それに出演して一晩で2曲も協奏曲を演奏したポリーニも、どうかしてるぞ。何かあったのかな。

(5)パラノイア。
sp_cd_10.jpg (6797 バイト)
(な)マーラー編曲の「英雄」「コリオラン序曲」「レオノーレ序曲第2番」( ERI , GRK702 )。
(大)ななな、なんとこの「英雄」では、ありもしない変ホ調クラリネットがそこらじゅうで演奏してるぞ。ホルンも8人いるじゃないか。極端なダイナミクス(強弱)の変更もある。しかも、あちこち書きなおしだ。
(な)うわさに聞く「近衛版の第9」などよりマシではないでしょうか。
(大)まあ、そうかもしれんが。たまらんのー。

(2002.10.14)



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